法人や個人事業主を問わず、事業を継続する上で最も意識するべき指標は利益でしょう。

ですが、利益を上げるためには、まずはその源泉である「売上」を伸ばす必要があることは言うまでもありません。

多くの事業者が利益の確保と拡大を狙い、様々な手法やアイデアを用いて売上の向上を目指しています。

それでも、なかなか思い通りにはいかず、残念ながら売上も利益も上げることができていないという事業主様は多いことでしょう。

どれだけ質の高い商品やサービスを用意できたからといっても、必ずしも売上が伸びるとも限りませんし、伸びる確率が上昇するわけでもないものです。

では、できるだけ「売上」を伸ばすためには具体的にどのような視点を持ち、どのような方法をとるのが効果的なのでしょうか。

売上を構成する3つの要素

売上を構成する3つの要素

まずは売上がどのような要素で成り立っているのか確認していきましょう。

1.集客数

ひとつめは集客数です。

集客数とは、その言葉通りどれくらいの顧客を集められたかを示す要素です。

たとえば、店舗であれば来店数、ネットショップであればPV(ページビュー)数。

法人向けの商品サービスを取り扱う事業者であれば、商談数ということになります。

集客数は言い換えれば、自社の商品やサービスに対する認知度と興味度を示す指標ともいえるでしょう。

売上を伸ばすためには、どれだけ多くの人や企業に認知され興味を持ってもらえるかにかかっていると言っても過言ではありません。

したがって売上を伸ばすためには、まずはこの集客数を増やす方法を検討することが重要になります。

2.成約率

2つめは成約率です。

成約率は、来店やPV、さらには商談に応じた客数のうち、どれだけの人や企業が商品やサービスの購入・契約に至ったかを示す数値です。

当然ながら、いくら多くの人や企業に認知され興味を持ってもらえたところで、購入や契約に至らなければ売上を確保することはできません。

裏を返せば、集客数が伸びなければ成約率も上がることはあり得ないため、集客数と成約率は表裏一体の関係にあると考えるべきでししょう。

3.客単価

3つめは客単価です。

客単価は、顧客単位の売上を示す数値です。

いくら成約率が上がったとしても、客単価が低いと売上を効率よく伸ばすことは難しいものです。

ですので、なるべく短い期間で売上を伸ばすためには、客単価も同時に伸ばしていくことが必要です。

売上を伸ばすために効果的な3つの方法

売上を伸ばすために効果的な3つの方法

売上を構成するのは、上記の集客数・成約率・客単価の3つの要素です。

もちろん、事業によっては例外もあるかと思いますが、基本的には上記の3要素によって売上は成り立っており、売上を伸ばすためにはこの3要素に視点を置いた方法を用いることが効果的だと考えられています。

ここからは、その中でも特に不可欠な方法として挙げられる3つをご紹介していきます。

1.Webマーケティングを活用した新規顧客の獲得

個人向け、法人向けを問わず商品やサービスの販売や契約を通して売上を伸ばすためには、いかに多くの顧客を獲得できるかが第一の関門となります。

とりわけ、新規顧客を獲得できればできるほどに顧客数の分母は増加していくことになりますので、新規顧客の獲得には特に注力したいものです。

そのために不可欠な要素は、とにかく商品やサービスはもちろん、事業者としての認知度と興味度も高めること。

具体的には、ホームページやランディングページ、ECサイトやSNSの活用といったWebマーケティングを可能な限り実施する方法が挙げられます。

幸いにもこれらのサービスの中には無料で作成・利用できるものも多くあり広告宣伝費の大幅な節減にもつながるほか、近年では最も多くの人の目にとまる認知手法であることから活用しない手はありません。

2.顧客との距離感を縮めて信頼度を高める営業力の強化

集客した見込み顧客に、「購入したい、契約したい」と思わせるためには欠かせない要素である営業力の強化も売上の向上には欠かせません。

強い営業力、つまり成約率を上げる営業力に不可欠な要素は商品やサービスの魅力を余すことなく伝えられる知識やトークスキル、さらには実績のアピールなどが挙げられるかと思いますが、それよりも大切なのは顧客との距離感を縮め、いかに信頼度を高められるかです。

たとえば、見込み顧客が同じような商品やサービスで迷っている場合、最終的には事業者の信頼度を重視して選択するというケースはよくみられます。

その近道として考えられるのは、自社の商品やサービスに関する知識や実績を伝えるだけでなく、顧客の興味や関心に基づいた、まったく関係のない話題にも対応できる知識を身につけることで距離感を縮めること。

またWebマーケティングでは、集客面でも活用したSNSやブログなどのリプライ機能やコメント機能を活用することにより見込み顧客とのコミュニケーションを図ることもでき、直接的な対面ができなくても距離感を縮めた営業が可能になります。

3.クロスセルやアップセルで客単価を向上

売上の向上を図る上では、集客と成約率とともに客単価にも意識を向ける必要があります。

これは、単純に効率的な売上の向上につながるだけでなく、仮に集客数や成約率が低下した場合であっても売上を維持できる可能性が高まるためです。

客単価を上げる方法として最も主流なのが、購入予定の商品やサービスと関連または、より価値の高い商品やサービスの購入や契約を提案するものです。

これらの方法は「クロスセル」「アップセル」などとも呼ばれますが、ただでさえ、購入や契約に難儀している中で本当に成功するのか疑問に思われる人も多いかと思います。

ですが、顧客も自身にとってお得だったり本当に価値が高いと判断できた商品やサービスであれば、購入や契約を検討するもの。

むしろ「クロスセル」や「アップセル」によって満足度が高まり、今後のリピートにつながる可能性も十分に考えられます。

客単価の向上、ひいては売上の向上を目指すためにも、こういった施策の積極的な実施を心がけてみるのも効果的です。

まとめ

まとめ

今回は売上を伸ばすために効果的な3つの方法をご紹介しました。

大切なのは、売上を構成する集客・成約率・客単価の3つの要素を意識し、それらに視点を置いた方法を実施することです。

もちろん今回ご紹介した方法以外にも、売上を伸ばす効果的な方法はいくつも考えられますが、まずはすぐにでも実践可能な3つの方法を参考に、売上の向上を目指してみてはいかがでしょうか。