銀行からお金を借りる利息はどのくらいかかるのか解説します。銀行からお金を借りる場合、当然利息が発生します。利息の率が高いか低いかによって、返済時への影響は大きく、銀行から低い利息で借りられるほうが有利です。今回は銀行からお金を借りる場合のローン別の利息の目安や利息が決まる銀行側の判断、低金利で借りるコツ、銀行以外の融資方法や資金調達方法について解説しましょう。
目次
銀行から借りる場合の利息相場は?
銀行から借り入れの利息相場ですが、実は幅が広く一概には言えません。それは金融機関の用意している金融商品によっても異なりますし、利用者側の個人や法人としての信用度にも関わってくるからです。そのため低い場合は1%を切る場合もありますし、逆に高い場合は15%を超えることもあります。
資金使途が限定される目的別ローンの利息
銀行が用意する金融商品には目的別ローンと呼ばれる資金用途を限定したものがあります。
1.住宅ローン
2.自動車ローン
3.教育ローン
4.ブライダルローン
5.ビジネスローン
上記目的別ローンの特徴とおおよその利息を紹介しましょう。
1.住宅ローン
住宅ローンは、マイホームを購入する場合に融通してもらえる資金です。改築や建築で利用できる場合もあります。購入したマイホームには担保として抵当権が設定されます。融資期間は最長で35年と長く、利息は0.5%前後程度ととても低いです。
銀行からお金を借りる利息はどのくらいかかるのか解説します。銀行からお金を借りる場合、利息は発生しますが、その率が高いか低いかによって、返済時への影響は大きいので、利息が低く借りられるほうが有利です。今回は銀行からお金を借りる場合のローン別の利息の目安や利息が決まる銀行側の判断、低金利で借りるコツなどを紹介します。
2.自動車ローン
自動車ローンは、車を購入するために用意されたローンですが新車の他、中古車や自動二輪、その他にも車庫代や車検費用も対象です。長くて10年程度に設定されており、無担保と有担保の2種類から選べます。利息は2%台から4%台となっており、担保があるか無しかによっても利息に違いがあります。
3.教育ローン
教育ローンは、大学などの学費といった教育を目的としたローンです。融資の期間は無担保型であれば10年以内ですが、担保がある場合は20年以上のものもあります。借入可能額は上限がある場合が多く、利息は2〜3%程度です。
4.ブライダルローン
結婚式や新婚旅行向けに融資ができるのがブライダルローンです。結婚式場と提携している場合があり、結婚費用として直接式場に振り込まれることで生産されます。ブライダルローンの場合はある程度上限金額が決まっており、利息は3〜10%程度です。
5.ビジネスローン
ビジネスローンは、事業を行う為のローンです。様々な金融機関が扱っており、いわゆるノンバンク系の金融機関でも扱っている為、銀行で融資をしてもらえない人が利用する場合があります。借入上限額についても決まっている場合が多いです。利息については低い場合は数%の場合もありますが、高い場合は15%前後になることもあります。
資金使途が限定されないローンの利息
カードローンやフリーローンと呼ばれる金融商品は、利用する資金の目的が限定されないローンのため審査も簡単で、即日融資をしてくれるところがあります。フリーローンは1回のみのローンで10年以内が融資期間となっており、金額によって利息に差が生じます。カードローンの場合は限度額以内であれば繰り返し利用できるのが大きな魅力ですが、利息は高く、ノンバンク系であれば18%と利息制限ギリギリになっている場合が多いです。
不動産や有価証券の担保付きローンの利息は
不動産や有価証券を担保に拠出して融資を受けるローンの場合は、担保がある分安い利息で借りられます。目的別ローンではなく、資金使途が自由な場合が多いです。具体的な利息は金融機関や拠出する担保、借入金額によって異なりますが、たいていの場合10%未満で融資をしてもらえる場合が多いです。
銀行融資の利息は銀行側と借主側の状況で変わる
銀行融資の利息は様々な条件によって変わってきます。銀行側の事情や借主側の状況で変わってきますので一概に言えません。一般的には定性評価、定量評価と呼ばれる評価を基準に銀行側が審査を行い、融資の金額や利息、そもそも融資の対象になるかどうかを判断します。
企業の場合は次のような格付けが決められています。正常先に入ると問題ありませんが、それ以外の場合は融資が断られる恐れが高いです。
①正常先
②要注意先
③要管理先
④破綻懸念先
⑤実質破綻先
⑥破綻先
定性評価とは
定性評価は、数字では表しにくい属性によって評価が行なわれます。企業の場合は経営者の人柄や能力、経営方針などが評価の対象となり、その他にも従業員のモラルや市場の成長性などが審査の対象となります。
定量評価とは
定性評価に対して決算書や資金繰り表などの情報をもとに、評価を行うのが定量評価です。定量評価は以下の基準があり、融資先として問題ないかどうかを判断します。
①安全性(自己資本比率などを判断し事業先として安定性があるかどうか)
②収益性(黒字かどうか、効率よく結果を出しているかどうか)
③成長性(売上高や経常利益の増加具合を見て事業に成長性があるかどうか)
④債務償還能力(借りたお金を返済する能力があるかどうか)
銀行融資のメリットとデメリットは
銀行融資を行う際に、利息も含めたメリットやデメリットがあります。それぞれ確認していきましょう。
銀行融資のメリット
銀行融資のメリットは条件次第で利息が大幅に下がる可能性がある点です。低い場合には1%を切るほど低利息で融資が受けられる場合があります。もちろん低利息で銀行から融資を受ける場合は、企業としての安定性が求められます。
個人の場合は住宅ローンなど担保となる住宅があり、年収が一定水準以上あれば安い利息で借りられます。
銀行融資のデメリット
銀行融資のデメリットがあるとすれば、審査や手間がかかる点です。ノンバンク系のカードローンの場合は、即日融資というサービスを行っており、書類も最小限度のものをスマホなどでアップロードするだけであっという間に審査をしてくれますが、銀行の場合はそういうわけにはいきません。
必要書類も多く、有担保の融資の場合は担保の調査や保証人審査を行なう必要があるため、早くても数週間、遅い場合は1か月以上かかる場合があります。
低利息で融資を受けるコツは
銀行の融資は申込者の属性によっても大きく変わってきます。できるだけ低利息で融資を受けると後々の資金繰りにも有利になるため、可能であれば低利息で融資を受けるコツをつかんでおきましょう。
1.取引実績の提示
2.担当者とのコミュニケーション
3.将来性や確実な返済能力のアピール
4.銀行にこだわらない選択肢もある
上記、4項目が低利息で融資を受けるコツです。ひとつずつ詳しくみていきましょう。
1.取引実績の提示
取引実績を提示すると低利息での融資が実現しやすいです。例えば過去に融資を受けた銀行があればその取引実績を提示すると、「返済能力がある」と認められます。以前の取引が低利息であれば、信頼性の証にもつながります。
2.担当者とのコミュニケーション
銀行融資の場合は担当者がいて、担当者と相談をする場合が多いです。ここで担当者とのコミュニケーションを大切にすれば、銀行があらかじめ想定していた利息よりも提げてもらえる可能性があります。
3.将来性や確実な返済能力のアピール
ある程度は、数字を見た定量評価で判断されますが、数字では表せない定性評価を判断する場合は申込者の人柄などが対象となります。「今はこの数字だがこのビジネスには将来性がある」や返済能力に自信がある根拠を相手が理解し納得できるようにアピールできれば、低利息になる可能性が高くなります。
4.銀行にこだわらない選択肢もある
融資は銀行でするものという印象がありますが、銀行にこだわる必要もありません。特に中小規模以下の事業者や個人の場合は公的融資を検討するのもよいです。その他にも融資以外の資金調達手段もあるので、銀行にこだわらない選択肢もあることを念頭に入れましょう。
銀行よりも利息が低い日本政策金融公庫
公的融資である日本政策金融公庫は起業を行う人や中小規模の事業者には心強い味方です。利息は低めで融資の相談に応じてくれます。利息は銀行の最低利息よりは若干高めと言われていますが、それ以下の利息で融資を受けるのは相当優良企業で、実績がある場合なので、銀行よりも安い利息で借りられる場合が多いです。
利息のかからない資金調達方法
銀行で融資を受けるとどれだけ低くても利息は発生します。しかし利息のかからない資金調達方法があるので、利息を払いたくない場合は検討対象になります。
1.助成金や補助金
2.クラウドファンディング
3.手形割引
4.ファクタリング
上記4点について、詳しくみていきましょう。
1.助成金や補助金
政府や都道府県、市町村が用意している助成金や補助金事業に近い事業を行っている場合は申し込んでみましょう。融資のように先にお金が入らずに結果が出てからの入金になるため、あらかじめある程度の資金が必要ですが、融資ではないので返済の必要もなく、利息もかかりません。
2.クラウドファンディング
出資の場合は原則返済する必要はありません。出資にはいろんなスタイルがありますが、個人でも行ないやすいのがクラウドファンディングです。何故資金が必要かといった内容をアピールし、資金を頂いた見返りを明記することで、賛同した人が全国から出資してもらうシステム、見返りの分についての経費はかかりますが、集めた資金の返済の必要もなく利息もかかりません。
3.手形割引
受取手形を持っていれば手形割引を行うことで現金化が可能です。割引料が発生しますが、利息ではなく、返済などする必要がありません、
4.ファクタリング
売掛債権を現金化するファクタリングも資金調達方法のひとつです。手数料は発生しますが、売掛債権という資産を現金という資産に変更するものなので、負債も発生せず当然利息も発生しません。
まとめ
銀行からお金を借りる場合の利息については、銀行や融資を申し込んだ人の属性や信用力によって変わってきます。個人なら目的別のローンの場合は比較的低利息で融資が受けられます。事業者の場合、銀行の審査によって融資の有無が決まりますが、担当者との交渉や事業の成長性などをアピールできれば低利息で融資が受けられる可能性があります。また政府系の金融機関や融資以外の資金調達方法も選択肢のひとつに考えておきましょう。