埼玉県在住の企業の経営者や個人事業主の方で、資金繰りのことが頭から離れないという人も多いでしょう。
私たちの身体の血液の流れのようなもので、資金繰りが止まってしまうと、会社も致命的な状況になりかねません。
埼玉県内の事業者に限らず、会社経営者や個人事業主の方は資金ショートしないためにも、いろいろな資金調達方法を理解し利用できるようにしておくのが望ましいでしょう。

埼玉県の企業の方で資金繰りに窮しているなら、ビジネスローンの利用も検討しましょう。
埼玉で利用できるビジネスローンはいろいろとあります。
ここでは、埼玉で利用できるビジネスローンの特徴や審査に受かるためのコツなどについて紹介しますので、埼玉県内でビジネスを行っている方は、いざというときの参考にしてください。

ビジネスローンの基礎知識

埼玉の経営者の中には、ビジネスローンについて詳しい商品内容がわからないという人もいるでしょう。
そこでビジネスローンの基本的な事柄についてみていきます。

事業資金を貸し出すローン

ビジネスローンとは文字通り、事業用資金を融資するためのサービスです。
金融機関や貸金業者などが取り扱っています。

経営者が資金調達するにあたって、銀行融資を真っ先に連想する方も多いでしょう。
埼玉県内にも、事業者向けに融資を行う銀行や金融機関は数多くあります。
一方のビジネスローンは銀行融資と比較して、審査が甘く、借入しやすいといわれています。
法人だけでなく、個人事業主向けのローンも多数提供されています。

ビジネスローンの場合、大体数十万円から数百万円の小口融資をメインとしています。
また、基本的に担保・保証人なしでも申し込み可能で、気軽に借入できることで人気があります。

タイプ別ビジネスローンの特徴

ビジネスローンは、大きく分けて証書貸付タイプとカードローンタイプの2種類に分類できます。
証書貸付タイプとは、まず一定金額の借入を受けて、その後決まったルールにのっとって返済していくスタイルです。
ビジネスローンの中でも、オーソドックスなスタイルといえます。

返済方法は、いろいろとありますので、申し込む前に確認しておきましょう。
ポピュラーなのは、元利均等返済です。
返済回数で均等に分割された金額を返済する方式で、返済額に元本の返済と利息の支払いの両方が含まれています。

そのほかにも元金を均等に返済する、そこにその時々の利息額が上乗せされる元金均等返済を採用しているところもあります。
さらに短期的な契約の場合、元金を一括で返済する方式をとる場合もあります。

もう一つはカードローンタイプと呼ばれるものです。
個人用のカードローンと同様で、審査の時に借入限度額が設定されます。
限度枠の範囲内であれば、何度でも借り入れと返済ができるのが特徴です。

返済は、決められた金額を毎月の決められた期日に分割して返していきます。
しかし、資金的に余裕があれば、随時返済といっていつでも追加で返済することも可能です。
随時返済に充てて返済期間を短縮したほうが、利息の支払いも少なくて済むのでおすすめです。

カードローンとの違い

ビジネスローンとよく比較対象になるものとして、個人向けカードローンがあります。
カードローンタイプのビジネスローンであれば、表向きはあまり大きな違いがないように見られます。
しかし、両者には違いがあって、総量規制の対象かどうかです。

総量規制とは貸金業法に定められていることで、その人の年収の1/3を超えて借入できないというものです。
個人向けのカードローンの場合、この総量規制にのっとって融資しなければなりません。

一方、ビジネスローンはこの総量規制の対象外です。
よって年収の1/3を超えた借り入れも可能です。
ただし、十分な返済能力があるかどうかで融資の可否が判断されるので、絶対に1/3を超えて借入できるわけではありません。

ビジネスローンの金利

金利は、商品によってまちまちですが、相場とされるのが1~18%程度といったところです。
一般的に金融機関のビジネスローンは低金利のものが多いです。
ただし、その分審査は厳しめになります。

一方、消費者金融のビジネスローンは、金利が高めです。
しかし、審査は甘めで、即日融資などスピーディな手続きに定評があります。今すぐ現金が必要という緊急性の高い融資にフレキシブルに対応しているのが強みです。

銀行融資は、0.5~3%といったところが相場なので、金利は総じて低めです。
少しでも低い金利で資金調達したい場合は、銀行融資がおすすめです。
埼玉県内の銀行でも、事業向け資金を幅広く貸し付けている金融機関は数多くあります。

埼玉でビジネスローンは利用できる?

埼玉の経営者が、ビジネスローンで借り入れたい場合には、もちろん申し込むことは可能です。
埼玉には、ビジネスローンを提供しているところはいろいろとあるからです。

メガバンクと呼ばれる大手の銀行や埼玉県に根差した地銀、こちらも埼玉県内で金融業務を行う信用金庫などいろいろな金融機関でビジネスローンがあります。
さらに信販会社や消費者金融などでも、ビジネスローンを提供しているところはたくさんあります。
埼玉の企業で資金繰りに困っているのであれば、自分にとって適した条件の商品はあるか慎重に比較しましょう。

埼玉でビジネスローンを利用するメリット

ビジネスローンを利用するのにはいくつかメリットがあります。
主なメリットとして、以下のようなポイントが考えられます。

1.融資がスピーディ
2.審査が甘い
3.総量規制の対象外

それぞれどのようなところがメリットなのかについて、以下で詳しく見ていきます。

融資がスピーディ

ビジネスローンのメリットの中でも大きいのは、融資までの期間が短い点です。
埼玉の経営者が借り入れるにあたって、ほかにも日本政策金融公庫や銀行からの融資を受ける方法があります。
いずれも低金利ではありますが、審査が厳しく融資実行までに時間がかかります。
金融機関によってまちまちですが、一般的には1~2か月かかります。
早くても2週間程度は必要と考えてください。

一方ビジネスローンの場合、遅くとも1週間や10日程度で融資実行されます。
中には、最短即日融資に対応しているところもあるくらいです。

なぜこんなにスピーディなのか、それはスコアリングシステムを導入しているからです。
申込人の信用力をこれまでのデータをベースにして、コンピューターが自動的にスコアを出して融資の可否を判断するシステムです。
機械的に解析するので、審査結果が出るまでが早いのです。

急な出費で手持ちがなくて、緊急避難的に借入が必要な事態も十分考えられます。
そんな時には、時間のかかる銀行融資よりも、スピーディなビジネスローンの利用がおすすめです。

審査は緩め

銀行融資と比べると、ビジネスローンの審査は甘めであることもメリットの一つです。
銀行融資では、否認されてしまいかねない企業でも、ビジネスローンなら融資を受けられる可能性があります。
埼玉県で中小企業を頑張って経営されているという方や、埼玉を拠点に個人事業主で頑張っているという方にとっては、ビジネスローンは心強い味方となるものなのです。

利用できるビジネスローンを見てみると、決算書や確定申告書1~2期分だけ提出すれば審査の受けられるようなところもあります。
さらに少額の借入であれば、収入書類などの提出も不要というところも見られるほどです。

銀行融資の場合、これまでの実績が重視されます。
そのため、創業して間もない埼玉の企業や売り上げ規模がそれほど大きくない会社の場合、銀行融資の審査を通過するのは厳しいでしょう。
しかし、このような埼玉の企業でも、ビジネスローンなら融資の受けられる可能性があるのです。

また、赤字決算の場合、銀行から融資を受けるのは厳しいでしょう。
しかし、赤字決算でも今後経営改善が見込まれる場合、ビジネスローンなら借り入れを受けられる可能性があります。

総量規制の対象外

ビジネスローンは、貸金業法の総量規制の対象外なところもメリットといえます。
こちらは、とくに埼玉の個人事業主にとって大きなメリットです。

個人事業主の場合、カードローンで借入する方法もあります。
しかし、カードローンは総量規制の対象商品なので、その人の年収の1/3を超えた借り入れができません。
もし年収500万円程度であれば、164万円以上の借入は不可です。

業種によっては、これを超える資金が必要な場合もあるでしょう。
ビジネスローンであれば、総量規制の対象外です。
よって埼玉の個人事業主でも、必要な資金を調達できるかもしれないのです。

埼玉でビジネスローンを利用するデメリット

資金調達をするにあたって、ビジネスローンを利用するのも選択肢の一つですが、ビジネスローンにはメリットのある半面、デメリットがあることにも留意しなければなりません。
主なデメリットとして、以下のポイントに注意する必要があります。

1.金利は高め
2.借入限度額が少なめ
3.銀行融資に悪影響の出る可能性

それぞれどのような部分に注意しなければならないか、以下で詳しく解説していきます。

金利は高め

ビジネスローンは、銀行融資と比較すると金利は高めに設定されています。
銀行融資の場合0.5~3%が相場なのに対し、ビジネスローンは5~18%と総じて高めです。
一般的に金利が低いとされる銀行系の商品でも、上限金利が2桁という商品も少なくありません。

そうなると、もし長期にわたって返済すると、利息の支払いがかさんでしまうでしょう。
返済総額も大きくなりますので、借り入れるのであれば、なるべく返済期間を短縮できるように努めるべきです。
資金が手元にあって使い道がなければ、優先的にビジネスローンの返済に充てるといいでしょう。

借入限度額が少なめ

借入限度額が少なめなのも、ビジネスローンの劣っている部分と言わざるを得ません。
日本政策金融公庫の中小規模企業向けの一般貸付融資制度があります。
こちらの融資可能額は、4,800万円、特定設備資金だと7,200万円です。

銀行の中小企業者向け融資を見てみると、金融機関にもよりますが数千万円から1億円程度の融資に対応しています。
一方、ビジネスローンの場合、数十万円から数百万円単位と比較的小口融資がメインの商品です。
1,000万円以上の融資に対応しているビジネスローンもありますが、それは少数派です。

ですから、ビジネスローンを利用する際には、必要最小限の資金借入にとどめておきましょう。
また自分たちが希望する借入額の条件を満たしているかどうかで、申し込み先を絞り込んでいくのもおすすめです。

銀行融資に悪影響の出る可能性

ビジネスローンを頻繁に利用していると、今後銀行融資の審査で不利になってしまう危険性もあります。
銀行融資の審査の中では、信用情報機関の照会も行われるからです。
信用情報機関には、過去から現在に至るまでの借入の履歴も記載されています。

もし、ビジネスローンから頻繁に借り入れをしていると、「金銭的に慢性的に困っている企業」と評価されかねません。そうなると、信用力不足ということで、銀行融資を断られてしまう恐れもあります。
ビジネスローンは、借りやすいのでついつい繰り返し借り入れてしまう経営者もいるようですが、後々自分で自分の首を絞める結果につながりかねないので注意してください。

埼玉でビジネスローンの審査を通過するためのコツ

埼玉県の経営者の中には、資金繰りに困っていて、ビジネスローンの借入を検討している人もいらっしゃるでしょう。
しかし、できることなら審査を確実に通過して、必要な資金をスムーズに確保しておきたいところでしょう。
そこで、ビジネスローンの審査通過の確率を少しでも上げるコツについて、ここでご紹介します。
ビジネスローンの審査に受かりやすくするためのポイントとして、以下のようなことが挙げられます。

1.確定申告はきちんと行う
2.必要最小限の借入にとどめる
3.借り入れたら返済を優先的に行う
4.個人事業主でも利用できるビジネスローンを選ぶ
5.審査の甘いビジネスローンにターゲットを絞る

それぞれどのようなことなのか、どうして審査通過にプラスに働くのかについて以下で詳しく見ていきます。

確定申告はきちんと行う

事業を営んでいる人は、給与所得者のように会社で税務面の処理は行ってくれません。
そこで毎年2月中旬から3月中旬にかけて、確定申告を行わないといけません。
ビジネスローンの審査の中で、確定申告がきちんと行われているかどうかについても、審査の中で考慮されるといわれています。

また、確定申告の手続きをするだけでなく、きちんと納税することも大事です。
もし税金の滞納があると本来の納税額のほかにも延滞税がかかって、余計に税負担が大きくなってしまいます。しかも、滞納があると、ビジネスローンの審査でもマイナスの心証になりかねません。
正確かつ期日までに納税するように、常日頃から心がけることが重要です。

必要最小限の借入にとどめる

ビジネスローンの審査では、借入希望額も考慮されます。
基本的に借入希望額が少ない方が、審査には通りやすいのです。
融資額が少なければ、貸し出す側も債権の焦げ付く危険性が少ないからです。

そこで借入する際には、必要最小限の金額にとどめることも大事なポイントです。
そうすれば、審査に受かる可能性も多少なりともアップするからです。

もしビジネスローンを利用するなら、本当に必要な金額を正確に算出しておきましょう。
いくら支払いを請求されているのか、自分たちでねん出できる金額はどのくらいか、差し引いていくら不足してビジネスローンで賄わないといけないのかを計算しましょう。
どんぶり勘定だと、いくら必要なのか分からず、念のため余計に借り入れることになるからです。

借り入れたら返済を優先的に行う

ビジネスローンを利用したら、まずこちらの返済を優先的に行いましょう。
ビジネスローンを利用して、こちらが完済しなくても別のビジネスローンで借り入れることは可能です。
しかも、ビジネスローンは簡単な手続きで、短期間で融資できるのでついついその手軽さから借入先を増やしてしまう人も見られます。

しかし、もし複数の借入先があると、金融機関が審査の際に不信感を抱くかもしれません。
複数の借入先があると「よっぽどお金に困っているのではないか?」と思われても仕方ないでしょう。
また、複数借入先があれば、それぞれに返済していかないといけません。
すると「お金を貸しても他のところの返済を優先されて、こちらの債権が回収できないのではないか?」と不安にさせてしまいます。

借入先がたくさんあると、融資の際の審査に不利に働く可能性があります。
そこで借入先を増やす前に、借り入れたらできるだけ早めに返済するように心がけましょう。
もし、すでに複数の借入先を抱えているのであれば、ビジネスローンに申し込む前に、できるだけ返せるものは返済を進めておきましょう。

個人事業主でも利用できるビジネスローンを選ぶ

ビジネスローンを見てみると、個人事業主でも利用できるものもあれば、法人のみで個人事業主を対象にしていない商品もあります。
もし審査に、より確実に受かろうと思うのであれば、個人事業主向けのビジネスローンに申し込むのも一つの方法です。個人事業向けの商品は、主に小口融資をメインにしていると考えられるからです。

小口融資がメインであれば、それほど多額の貸し出しを行わないので不良債権化するリスクも低いでしょう。
よって審査が甘く、融資を受けられる可能性が高いわけです。
埼玉で利用できるビジネスローンには、個人事業主も融資の対象にしている商品は少なくないので、申し込む前にチェックしておきましょう。

審査の甘いビジネスローンにターゲットを絞る

審査の甘いビジネスローンに申し込めば、借り入れられる可能性は高いでしょう。
しかし、どのローン会社とも、審査基準や難易度については公表していません。
ただ商品の特徴をみれば、審査が甘いかどうか推測は可能です。
そのためには上限金利を見ましょう。

上限金利が高く設定されているところは、審査の甘い可能性が高いのです。
審査を甘くしてリスクの多少高いところにも融資をしていることが、うかがえるからです。
債権が全額回収できなくても、利息の支払いで不足分をリカバリーできるようにしているわけです。

一般的な傾向として、銀行系よりも消費者金融系のビジネスローンの方が金利は高めです。
上限金利が15~18%のビジネスローンは、審査はかなり甘いと推測できます。
ただし金利が高いということは、余計に利息を支払わないといけません。
できるだけ返済にお金を回して、返済期間を短くして返済総額を少なくすることが重要なポイントです。

ビジネスローンは、埼玉でも利用可能!のまとめ

東京の隣県ということで、埼玉で事業を営んでいる方も多いでしょう。
そんな埼玉の経営者のために、ビジネスローンも埼玉県内、県外問わずいろいろと揃っています。
銀行から消費者金融まで、バラエティにも富んでいるので自分に合った商品を慎重に選びましょう。

ビジネスローンは、スピーディに融資してくれる・審査が甘いなど、利用するにあたってのメリットがいろいろとあります。しかし一方で埼玉県内で受けられる銀行融資と比較して金利が高めである、まとまった額の借入には対応していないなどのデメリットもあります。
埼玉県で頑張っている経営者の方や、埼玉県を拠点に精力的に活動する個人事業主の方は、ビジネスローンのメリットとデメリットを両方理解したうえで、適した用途で借り入れて、うまく資金繰りの手段として活用していきましょう。