会社経営していると、常に資金繰りのことを考えないといけません。
もし資金がショートしてしまうと、倒産の憂き目を見ることもありうるからです。
資金繰りがとくに厳しいのは、とにかく今すぐ現金がないとまずいという状況でしょう。
売掛金が思うように回収できず、手元に資金がない状況で支払いの期日が迫っているときも考えられます。
また想定外の出費が急に発生することもありうる話です。
そのような時のために、資金調達手段として資金を提供してくれる金融サービスがさまざまあります。
その中には最短即日融資にも対応しているものもあります。
ここでは資金調達のため、即日融資にも対応しているサービスについて、いくつか紹介しましょう。
いざというときのためにどういった資金調達方法があるか、頭に入れておいて損はありません。
目次
即日資金調達する方法を紹介
即日資金調達する方法として、以下のようなアプローチが考えられます。
1. 身内や知人に借りる
2. ビジネスローン
3. カードローン
4. 手形割引
5. ファクタリング
それぞれどのような方法かについて、ここで解説します。
身内や知人に借りる
資金調達の際、もし身内や知り合いに経済的に余裕のある人がいれば、そこからお金を借りる方法があるでしょう。
親しい間柄の人であれば、即日でお金をポンと貸してくれる可能性があります。
また金利なども他のサービスよりも、大目に見てくれるかもしれません。
しかしもし返済に滞った場合、関係にひびの入る可能性も出てくるので注意しなければなりません。
また知り合いからお金を借りると、どうしても返済などがいい加減になってしまう恐れがあります。
もし知り合いでもお金を借りる際には、きちんと借用書を作るように心がけましょう。
いくら誰から借りたのか、返済期日はいつまでで金利は何パーセントかを明記した書類です。
口約束だと言った言わないの水掛け論になりかねません。
しかしきちんと書類として残しておけば、トラブル防止になるでしょう。
知り合いからの資金調達時は、「親しき中にも礼儀あり」という言葉を忘れないことです。
ビジネスローン
資金調達の手段として、ビジネスローンといって、事業性資金の融資を行う商品があります。
ビジネスローンは銀行や信販会社・カード会社、消費者金融などが提供しています。
もし即日融資を希望するのであれば、消費者金融のビジネスローンを利用するのがおすすめです。
消費者金融はスコアリングシステムといって、属性ごとに点数をつけて融資の可否の審査を実施しています。
コンピューターが行っているので、人の手を借りずにスピーディに審査結果が出ます。
最短30分や1時間で審査結果の出るような商品も見られるほどです。
ビジネスローンは保証人や担保なしでも借り入れできる商品もあります。
資金調達の際保証人になってくれる人が近くにいない、担保として差し出せる資産がないときなどに重宝するでしょう。
カードローン
資金調達には、カードローンを利用する方法もあります。
契約すれば、ローンカードが発行されます。
このカードをカードローン会社や提携先のATMで手続きすると、必要な額が借入できるのです。
カードローンの契約をする際、どこまで借入可能か限度額が設定されます。
たとえ前回の借入の返済が終わっていなくても、限度額に余裕があれば追加で借入も可能です。
しかし「カードローンの借入で事業用資金は認められていないのでは」と、思う人もいるでしょう。
確かに事業用資金はカードローンでは借り入れられません。
ただし借り入れたお金がどこで使われているか、ローン会社が細かく追及することはまずありません。
つまり「生活費として借りたい」と申し込んで、借り入れたお金を法人用の資金に回しても問題はないのです。
カードローンも銀行系や信販会社系、消費者金融系などさまざまな系列があります。
資金調達のために即日借入を希望するのであれば、消費者金融系のカードローンを選びましょう。
手形割引
もし手形を保有しているのであれば、手形割引を使って資金調達する方法もあります。
手形の場合、現金化できるのは早くても1か月後です。
場合によっては4カ月近くかかってしまう場合もあるでしょう。
手形を現金化する前に支払い期日が迫って、資金ショートしてしまうことも十分想定できます。
手形割引の場合、手形債券で手形割引を行っている会社に売却してしまいます。
手形を買い取ってもらうことで、緊急の資金調達として現金を確保する方法です。
ファクタリング
近年注目されているのが、ファクタリングという資金調達方法です。
ファクタリングとは、皆さんがもっている売掛債権を買取してもらうことで現金を作り出すシステムとなります。
ファクタリングも最短即日で現金化も可能です。
ファクタリングはたとえば銀行融資やビジネスローンの審査に、引っかかってしまった法人代表者でも利用できる可能性があります。
通常借り入れを申し込む場合には、申し込んだ人の信用力をベースに融資の可否を判断します。
一方ファクタリングは、皆さんの保有している売掛債権が審査の対象です。
売掛債権が確かにあって、売掛金の回収先の法人が信頼できるところであれば借入可能です。
ほかのローンの審査に引っかかってしまって、資金繰りが難しくなった場合でもファクタリングであれば、資金調達ができるかもしれません。
銀行で即日融資を実現できない?
法人が資金調達するにあたって、真っ先に連想するのが銀行融資という代表者も多いでしょう。
しかし結論からいうと、銀行で即日融資を受けるのはまず不可能だと思ってください。
銀行はどの商品でも、基本低金利で融資しています。
このため債権回収ができなくなる事態を回避するために、厳しく審査を行います。
会社の経営状態や財務の健全性に関する資料をチェックして、融資ができるかどうか判断するのです。
また近年銀行では、暴力団などへの融資には応じないという毅然たる姿勢をとる傾向が見られます。
そこで融資先が問題のある組織ではないか、反社チェックを行うよう業界内で取り決めがなされています。
このような事情があって、どうしても審査結果が出るまでに時間がかかってしまうのです。
銀行系のビジネスローンでも数日かかってしまうでしょう。
銀行のプロパー融資になると、資金調達の際数か月単位で融資まで時間を要することも珍しくありません。
即日資金調達するにはファクタリングがおすすめな5つの理由を紹介
法人が即日資金調達する方法をいくつかピックアップしましたが、その中でもおすすめなのはファクタリングです。
なぜ資金調達でファクタリングがおすすめなのか、それは主に以下のような理由があるからです。
1. 借金ではない
2. 審査が甘め
3. 内緒で資金調達できる
4. 個人事業主でも利用可能
5. 弁済責任がない
それぞれなぜファクタリングがおすすめなのか、詳しく解説していきましょう。
借金ではない
先に紹介した即日資金調達する5つの方法の中でも、手形割引を除き残り3つの方法は借り入れです。
つまり資金調達したら、後日返済しなければなりません。
もし資金調達できたとしても、慢性的に資金繰りに問題を抱えているようであればよくありません。
今度返済資金をどこから引っ張ってくるかという問題が出ていきます。
ファクタリングの場合、自分たちが保有している売掛債権をファクタリング会社に売却する形です。
つまり借入ではありません。
よって後日調達した資金を返済する必要がないのです。
借金ではないため、信用情報にも影響がありません。
ビジネスローンなど銀行融資よりも金利の高いローンを組んでいると、経営状態がまずいのではないかと思われる危険性もあります。
銀行の態度も厳しくなる可能性があるものの、ファクタリングの場合借金ではないので、銀行の心証を損なう危険性も低いのです。
審査が甘め
各種ローンの申し込みでは、その法人の信用力で融資の可否が判断されます。
一方ファクタリングは、売掛債権の質が審査基準となります。
もし売掛先の企業がしっかりした経営をしていると判断されれば、売掛債権はきちんと現金化できるとみなされ、ファクタリングによる現金化が認められます。
たとえば銀行融資やビジネスローンの審査に引っかかってしまった法人でも、ファクタリングであれば現金化ができる可能性もあります。
とくに法人の代表者が税金を滞納している、慢性的な赤字経営に陥っている場合、なかなか融資は受けられないでしょう。
しかし売掛債権を有していれば、ファクタリングによって当座の資金調達ができるかもしれません。
内緒で資金調達できる
売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうと、売掛先に知られるのではないかと懸念する人もいるでしょう。
ファクタリングを利用すると自分たちがお金に困っていると判断され、取引を見直されるかもしれないと思うかもしれません。
しかし売掛先に知られることなく、売掛債権の現金化は可能です。
ファクタリングには2社間取引と、3社間取引の2種類に分類できます。
2社間取引であれば、申し込んだ法人とファクタリング会社のみの取引なので、売掛先に知られることなく取引ができます。
一方3社間取引の場合、申し込んだ法人とファクタリング会社、売掛先の3社で取引しなければなりません。
この場合債権の現金化は、売掛先にも知られてしまいます。
2社間取引で現金化できるかどうかは、申し込む前に確認しておきたいところでしょう。
個人事業主でも利用可能
個人事業主の場合、資金調達で苦労することもあるでしょう。
法人と比較すると、経済的な基盤がぜい弱だからです。
ローン会社によっては、融資を渋るところもあるでしょう。
ビジネスローンの中には、個人事業主は貸し出しの対象外としている商品もかなりあります。
しかしファクタリングの場合、売掛金さえあれば個人事業主でも利用可能です。
個人事業主で資金を必要としているが、なかなか融資を認めてもらえないのであれば、ファクタリングサービスの利用を検討しましょう。
ただし一部ファクタリング会社の中には、個人事業主の利用を制限しているところもあります。
ホームページをみれば個人事業主でも利用できるか、掲載されているでしょう。
まずはWebサイトにアクセスして調べましょう。
弁済責任がない
売掛金を現金化して資金調達する方法として、先ほど紹介した手形割引という選択肢もあります。
ファクタリングと手形割引には、どのような違いがあるかも理解しておきましょう。
両者の違いで注目してほしいのが、償還義務の有無です。
償還義務とは手形を発行した振出人が手形の支払いができなくなる、いわゆる「不渡り」状態になった時に発生します。
申し込んだ法人が手形割引業者に対して、手形金を支払わないといけないというルールです。
手形割引にはこの償還義務があります。
一方ファクタリングの場合、この償還義務が法人に課されません。
たとえ売掛先の企業が倒産して、売掛債権が回収できなくなったとしてもこちら側に何か、支払い義務が発生することもないのです。
売掛先がきちんと代金を支払ってくれるか、びくびくする必要もありません。
即日資金調達するためのファクタリングの選び方
より確実にどういった法人でも資金調達するためには、ファクタリングの利用がおすすめです。
ただファクタリングサービスを提供している業者は数多くあります。
その中でどこにお願いするか、即日現金化できるかはもちろんのことそのほかにも、押さえておきたいポイントがあります。
1. 会社の信頼性
2. 手数料
3. 償還請求権の有無
4. 自分との相性
なぜこれらが重要なポイントなのか、以下で詳しく見ていきましょう。
会社の信頼性
まずは運営している会社の信頼性を確認してください。
実はファクタリング事業を営むにあたって、そこまで厳しい条件が設定されていません。
このため悪徳業者が紛れ込んでしまう恐れもあります。
実際金融庁でも注意喚起しているほど深刻な問題になりつつあります。
これから申し込もうと思っているところに十分な信頼性があるかどうかは、まずチェックしておきたいところです。
ホームページで会社概要を調べましょう。
住所や代表者の名前が明記されているか、問い合わせ先の電話番号が書かれているかは確認しましょう。
また口コミ情報を確認して、おおむね評判のところに申し込んでください。
手数料
もちろんファクタリングは100%売掛債権を現金化できるわけではありません。
手数料を差し引かれ、こちらがファクタリング会社にとっての利益になります。
手数料は業者によってまちまちなので、手数料はしっかり比較しておきましょう。
ファクタリングの手数料は本当にピンキリです。
1%台の低金利を売りにしているところもあれば、20%近くかかるようなところもあります。
できるだけ手数料の低いところを選択すれば、効率的に売掛債権を現金化できるわけです。
また一部ファクタリング会社の中には「○%~」のように、範囲を設けているところもあります。
この場合自分が申し込んだ場合手数料がどうなるかは、あらかじめ業者に問い合わせておくとよいでしょう。
償還請求権の有無
ファクタリングの世界は悪徳業者も参入しやすい側面があると紹介しました。
悪徳業者の手口の中でも償還請求権を付けてくる方法は、かなりメジャーです。
ファクタリングは手形割引と違って、償還請求権はありません。
しかし個別にみると請求してくるところもあります。
もし請求権があると、売掛金回収できないと皆さんに請求してきます。
「ファクタリングは決して償還請求権がない」と、思い込まないようにしてください。
自分との相性
ファクタリング会社によって、相性のよし悪しがあります。
どのような利用者に特性をもっているか、業者によって違いがあるからです。
個人事業主やフリーランスを対象にしていないところもあれば、逆に強みをもっている企業も見られます。
また中小企業の代表者向けに経営相談などの、サポートを行っている業者もあります。
自分がサービスを利用しやすいか、希望する条件を満たしているかで候補を絞り込んでみるとよいでしょう。
即日で確実に資金調達方法のまとめ
即日資金調達する方法はいくつかあります。
とくにローンなど融資を受ける方法はよく知られているものの、審査のあるのがネックです。
経営が厳しいと信用力が乏しいとして、融資を受けられない可能性があります。
もしローンによる借り入れが難しそうと思っている法人の代表者がいれば、ファクタリングを利用してみてください。
会社の信用力が十分でなくても、売掛先の信用力があれば債権買取をお願いできるかもしれません。
スピーディなところなら即日現金化も可能です。
いざというときの資金調達手段として頭に入れておきましょう。