今回は「有価証券担保融資」のご紹介です。

事業主の皆さまは、自社の資金繰りに不安が生じた際、どのような手段を用いて資金調達をされるでしょうか。

おそらく多くの方が、まずは返済が不要である補助金や助成金などの支援制度の利用を検討し、それでも不足が生じるまたは受給条件を満たせず断念せざるを得ない場合は、銀行や政府系金融機関からの融資を検討されるのではないでしょうか。

ですが、銀行の融資審査はハードルが高く、審査通過は容易ではないことが定説。
銀行からの融資が受けられなければノンバンクのビジネスローンの利用を視野に入れられる方もいらっしゃるかと思いますが、その審査にも通過できなければどうすればいいのか。。。

そのような大ピンチに陥った際にぜひご利用を検討してほしいのが「有価証券担保融資」です。

もちろん有価証券をお持ちである事業主様のみがご利用できる金融商品となりますが、「有価証券担保融資」は、無担保での融資となる、いわゆる一般的な「ビジネスローン」よりも圧倒的に審査の通過率が高く、金利は低く抑えられる可能性が高いのが特徴です。

いざという時に頼れる金融商品となるかもしれない「有価証券担保融資」。

では具体的にどのような金融商品で、また利用することでどのようなメリットやデメリットが生じるのでしょうか。

順を追って解説していきます。

「有価証券担保融資」とは?

「有価証券担保融資」とは?

「有価証券担保融資」を利用するにあたっては、「有価証券」とはどのようなものを指すのかを知っておかなければなりません。

有価証券とは、財産的価値のある権利を証明する証券のことであり、譲渡によって権利を他者に譲り渡すことも可能です。

有価証券は、大きく分けると「貨幣証券」「物財証券」「資本証券」の主に3種類に分類されます。例えば以下のようなものが挙げられます。

・ 国債
・ 社債
・ 株式
・ 手形
・ 小切手
・ 倉荷証券
・ 運送証券(運送状・貨引換証など)

つまり「有価証券担保融資」とは、上記のような有価証券を担保として借り入れを受ける商品です。

担保にできる有価証券は、利用する金融事業者によって様々であり、担保にする有価証券の価値に応じて融資額が決定されます。また有価証券の種類によって担保としての評価も変化します。

たとえば株式を担保にする場合であれば、取引の少ない非上場株よりも、取引が頻繁に行われる上場株式であれば、株価の値上がり次第により高い評価を受けられるようになります。

「有価証券担保融資」は、基本的に証券会社が提供する金融商品ではありますが、最近ではノンバンクの融資事業者による取り扱いも一般化しています。

このような流れもあり、「有価証券担保融資」を利用するにあたっては、幅広い選択肢の中から金融事業者を選ぶことが可能です。

ただ、選択肢の拡大によって大きな不安要素も生まれています。

それが、貸金業登録をせずに無登録のまま営業を続ける融資事業者の増加と、
担保にする有価証券に正当な評価を下すことなく、利用者に不利な条件を提示する審査の横行です。

有価証券担保融資」は、いうまでもなくお金を貸し付ける「融資事業」です。証券会社が提供する「有価証券担保融資」に関しては大きな問題はありませんが、ノンバンクの融資事業者を利用する際には、必ず貸金業登録の有無を確認した上で利用を検討しなければなりません。

また、担保にする有価証券に対する正当な評価を受けて、より良い融資条件を得ることも重要です。
とはいえ、利用者側が有価証券に対する正当な評価を見極めるのは困難です。ですので、ノンバンクの融資事業者が提供する「有価証券担保融資」を利用する際は、なるべく複数社に審査を依頼して判断するのがベストといえるでしょう。

「有価証券担保融資」のメリットとデメリット

「有価証券担保融資」のメリットとデメリット

次に「有価証券担保融資」のメリットデメリットを見ていきましょう。

今回は「株式」を担保にした場合を例にして解説していきます。

有価証券担保融資のメリット

「有価証券担保融資」の最も大きなメリットは、株式の価値が高ければ高いほど大口の融資を受けられるという点です。

初めて利用する融資業者で無担保による融資を受けようとした場合、信用情報が積み上げられていないことを理由に大口の融資を断られてしまうケースが多々ありますが、その心配もなく、借入希望額に大きく近づける可能性が高まります

また、価値の高い株式を保有することは、利用者の信用情報を高められる要素となるため、審査に落ちることもほとんどありません

さらに、条件によっては株式を担保にしても株主優待や配当金の受け取りを維持できる契約もあるため、配当金の金額によっては利息分を実質的に相殺することも不可能ではありません

有価証券担保融資のデメリット

一方、株価は日々変動するため、もしも担保割れするほどに下落すれば、返済に充てる目的で株式は売却されることになります

また、担保にした株式を発行する会社が倒産した場合は、その株式の価値は失われることになるため、利用者側が大きなリスクを背負うことになる点も留意しておかなければなりません

有価証券担保融資の基本的内容とメリット・デメリットのまとめ

「有価証券担保融資」で

「銀行から融資を受けられない」、「融資のための十分な信用がない」といった事情がある方でも、価値のある有価証券をお持ちであれば、大口の融資を受けることも十分に可能です。

弊社が提供する「有価証券担保融資」は、手形や小切手、株式など、発行企業の上場・非上場を問わず、正当な評価をした上で融資額を決定します。
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