ビジネスローンは各金融機関が用意している金融商品で、審査などを経て事業用の資金を手にいれる事ができます。その際には書類審査がある場合が多く、審査書類を通る事が融資を受ける際にはかなり「重要です。審査の通過を実現させるためにはいくつかのポイントがあり、しっかりとした対策が必要です。ここでは、ビジネスローンの審査書類のポイントなどを解説していきます。
目次
ビジネスローン審査書類とは?
ビジネスローンの審査は各金融機関によって様々な形態をとります。例えばノンバンクのビジネスローンなどは書類審査がない場合もあり、スピード感のある融資を受ける事ができます。
しかし、ビジネスローンとしてしっかりとした融資を受けたいのであれば、銀行系のビジネスローンを組む必要があります。その場合には、審査書類をしっかりと提出しなければなりません。ここでは、ビジネスローンの契約に必要な審査書類を消化しましょう。
必要な審査書類
ビジネスローンを契約する時には、まずは申し込みから始まります。申し込むと審査が始まり、無事に通過すれば融資額が入金されます。必要な書類はかなり多い場合もあれば、3種類ほどの書類で済む場合もあります。
これは各金融機関によって様々であり、ビジネスローンを申し込む時にはしっかりと審査書類の情報を集めておく事が重要です。審査書類は2種類に大別されます。
・申し込みに必要な書類
・契約に必要な書類
申し込みの際に提出が求められる書類と契約の際に必要な書類であり、ビジネスローンの申し込みの前には準備しておいた方がいい書類です。
申し込みに必要な書類
ビジネスローンを申し込む時に必要な書類はいくつかあります。銀行系とノンバンクで必要な書類は異なりますが、いかに示した書類さえあればどんなビジネスローンの申し込みでも書類が足りないという事はなくなるでしょう。
・申込書
・本人確認書類
・登記事項証明書
・納税が分かる書類
・事業の許認可証
・事業計画書と返済計画書
・決算書・確定申告書
申し込みの際には、必要な書類は多岐にわたっている事は覚えておいた方がいいでしょう。まず、どの会社でも必要なのは本人確認書類です。これは運転免許書やパスポートなど、顔写真付きの書類が指定される場合がほとんどです。
また、事業用ローンという事で、事業内容が分かる書類を準備する必要があります。登記に関する書類や納税が分かる書類などはもちろん、事業内容、事業計画、返済計画、決算書など、会社の置かれている状況が分かる書類の提出が求められます。
詳しくは後述しますが、これらすべてを用意するのは、一部の銀行系のビジネスローンの場合です。ノンバンク系のビジネスローンであれば、これほど多くの書類を準備する必要はなく、ネットで完結する場合もあります。
いすれにしても提出した書類によって審査が開始され、審査を通過すれば「ビジネスローンの契約」という流れになります。
契約に必要な書類
審査を通過した後にも書類が必要です。契約には際しては、不備があるとビジネスローンの入金などにも影響が出るために、しっかりとした書類は用意しておかなければなりません。
・指定の契約書
・印鑑登録証明書
・返済に利用する口座情報が分かる書類
指定の契約書は、各金融機関が用意している書類です。契約書に必要事項を記入して提出する事になります。契約の際には不備があると、書き直しが発生するために記載内容はしっかりと把握しておく必要があるでしょう。契約内容には、融資金額や利息、返済日などが記載されています。これらの書類に署名捺印する事で同意したとみなされて、契約が完了します。ネット完結のビジネスローンでは、電子契約書などをチェックする事で同意したとみなされます。
印鑑登録証明書は、金融機関では多用される契約書です。金銭の契約となると、印鑑登録証明書は必要となってきます。その一方で、ネット銀行などでは署名捺印が必要ない場合も多く、印鑑登録証明書が要らないというパターンも存在します。印鑑登録証明書は個人の場合には市役所や出張所などで入手する事ができます。法人なら法務局・登記所の窓口などで申請して手に入れる事になります。
返済に利用する口座情報が分かる書類も必要です。ビジネスローンでは返済用の口座を準備する必要があるので、口座情報が分かる書類は必須となります。契約をする際には「口座不要」と謳っている会社もありますが、最終的には返済用の口座だけは必要となります。ビジネスローンの契約の際に、新規口座を作るとなると様々なチェックや書類が必要となるため、事前に作っておくとスピーディーな契約ができます。
ビジネスローンの審査書類のポイント
ビジネスローンの審査書類のポイントを解説していきましょう。ビジネスローンの契約には審査を通過する事が必要ですが、銀行の融資を受ける時よりは審査は厳しくありません。押さえておくべきポイントを知っていれば、それほど恐れる事はないでしょう。
一般に、ビジネスローンの審査書類のポイントは以下の通りと言われています。
・提出書類の不備
・事業の実績(業歴)の有無
・融資金の利用目的の明確化
・自身や保証人の信用情報
気を付けるべきポイントその1「提出書類の不備」
提出書類の不備は、契約を遅らせる原因になります。ただでさえ審査に使用する書類は数が多く、確認作業だけでかなりの時間を要します。例えば、本人確認書類の種類はどれがいいかはよく間違えられます。パスポートや運転免許書であれば問題ないですが、マイナンバーカードや保険証だけでは本人確認書類に該当しない場合もあるからです。さらに何年分の確定申告書を出せばいいかも、各会社によって違います。2年分でいい会社もあれば、3年分必要な会社もあります。
さらに、申し込みや契約の際に記載する契約書は、多くの情報を記載します。その情報に不備があれば、再提出となってしまいます。このように書類の不備は注意していれば避けられるので、なるべき慎重に準備するようにした方がいいでしょう。
気を付けるべきポイントその2「事業の実績(業歴)の有無」
事業の実績(業歴)の有無はビジネスローンの融資額や金利などに大きく影響します。特にノンバンクではスコアリング審査などを導入しているために、実績が少ないと低評価を下されてしまいます。ビジネスローンは事業用のローンのために、実績は重要なファクターになるのです。一般的なビジネスローンでは、事業実績が2年以上とされている場合が多く、起業間もない会社であると契約できないか、融資額が小さくなってしまう事があります。
こうした場合には、起業融資をしている地方自治体の制度融資や銀行が行っている創業者サポート型の融資を検討して見るといいでしょう。
気を付けるべきポイントその3「融資金の利用目的の明確化」
融資金の利用目的の明確化は、重要な指標となります。ビジネスローンは「事業用の用途」とされているだけで、その用途が限定されているわけではありません。例えば不動産ローンであれば、不動産の支払いに使用されます。しかし、ビジネスローンではどんな事業内容に使用するかが明確になっていません。そうした時に重要になるのが事業計画書です。事業計画書に、「どのような事業内容か」、「運転資金にどれくらい使うか」、「どんな設備を導入するか」などを明確に示します。こうする事で金融機関もローンの使い道のイメージがしやすく、融資金額を決定しやすくなります。
また、返済計画も重要で、しっかりとした計画を立てると金利などの面でも有利に働くでしょう。事業計画書や返済計画などをしっかりと立てる事が、満足のいく融資額のローンを組むためのポイントと言えます。
気を付けるべきポイントその4「自身や保証人の信用情報」
自身や保証人の信用情報は、ビジネスローンを借り入れる時には特に重視されます。ビジネスローンを申し込む時には事故情報への照会が必ず行われ、過去に返済遅延や自己破産などの経歴があれば、融資は受けられないと考えていいでしょう。さらに、自分自身の信用情報に問題がなくても、保証人に事故情報があると保証人として認められない場合もあります。いずれにしても信用情報はビジネスローンの借り入れにおいては、重要なポイントとなるでしょう。
ビジネスローン審査書類は各社によって違う?
ここまでは必要な書類や気を付けるべきポイントを見ていきました。ビジネスローン審査書類は各社によって違いますが、大きく分けると「銀行」と「ノンバンク」の2種類で必要な書類はだいぶ違います。一般的な認識では、銀行は審査書類が多く、ノンバンクは審査書類が少ないという傾向は覚えておいた方がいいでしょう。
銀行の場合
銀行の場合は、審査書類が多くある事は覚悟する必要があります。銀行にとっては貸した金を返してもらえないという事が、最も避けたい事態でしょう。ビジネスローンは審査がそれほど厳しくないと言われていますが、必要な書類は10種類以上ある場合もあります。
メガバンクであればあるほどに審査が厳しくなっていて、提出を要求される書類も増えています。銀行の中でも対応が分かれていて、ネット銀行では書類が少なくてもいい場合が多いです。
実際に楽天銀行の場合を見てみると、本人確認書類と収入証明書の提出のみでカードローンを組む事ができるという強みがあります。そのため、ビジネスローンにおいても最小限の書類のみで借り入れる事ができます。楽天銀行の「楽天ビジネスローン」では、確定した決算書もしくは確定申告書3期分のみです。さらに、より手厚い融資が受けられる「楽天スーパービジネスローン」では、「代表者の本人確認書類」と「確定申告書(原則2期分)」とされていて、かなり手軽にビジネスローンを受ける事ができるのです。
このように銀行によっても必要な書類が異なるために、メガバンク、地方銀行、ネット銀行など、自分が借り入れたいと考えている金融機関のホームページなどからしっかりと調べる事が重要です。
ノンバンクの場合
ノンバンクの金融機関は銀行系のビジネスローンよりも多岐にわたっています。中小企業が使用するとすれば、大手の消費者金融が用意している金融商品です。ノンバンク系であれば、審査が簡単に通過できるというのは、よく知られた話です。そして、審査書類も銀行系と比べるとかなり抑えられます。
さらにノンバンクの特徴としては、審査書類をWEB上で送信する事によって、手続きを簡略化している事です。WEB完結を謳っているビジネスローンは数多く存在し、申し込みから入金まで圧倒的なスピードを実現しています。
ビジネスローン審査書類のポイントのまとめ
ビジネスローンは審査書類の不備さえなければ、多くの場合で審査を通過する事ができます。審査書類の準備は煩雑な作業になるという事も少なくありません。書類に不備がある場合も多く、ポイントをしっかりと知っておく必要があります。
この記事で紹介したビジネスローン審査書類のポイントを参考に、ビジネスローンを検討してみてください。