政府の働き方改革、そして昨今の新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、オフィス以外の場所で業務を行うテレワークの普及が進みました。

そんなテレワークの核のひとつともいえるのがWeb会議です。

「Web会議」とは、Zoom」や「Google meet」といったビデオ通話アプリを活用して行われる会議のこと。

PCやスマホ、それにネットワークに接続が可能な環境であれば、いつでもどこからでも会議の開催や参加が可能となるため、まさにテレワークの実施には不可欠な存在であるといえます。

また、自社の会議だけにとどまらず、取引先との商談や契約といった営業活動のほか、採用活動の面接などにも活用されるケースも一般的になってきています。

このように、「Web会議」は現代のビジネスにおけるスタンダードとなりつつあるわけですが、なかにはメリットが見出せずに未だ導入を躊躇されている経営者の方もたくさんいることでしょう。

そこで今回は、「Web会議」を導入することによって生じるメリットやデメリットについて解説していきたいと思います。

Web会議導入のメリット

Web会議導入のメリット

まずはWeb会議を導入した際に考えられるメリットをみていきましょう。

業務の効率化やコストの削減にもつながるなど、経営者にとっても社員や取引先にとっても満足度の高いメリットがいくつかあります。

・どこからでも会議や商談に参加可能

Web会議の1番のメリットといえば、やはりどこにいても会議や商談を開催したり参加できることでしょう。

PCやスマホを用意し、ネットワークさえ整っていれば参加できるため、たとえば外回りからの帰社が遅れて会議の開始に間に合わないといった場合でも、カフェやファミレスといった場所から気軽に参加することが可能になります。

また、迅速性が求められる意思決定の遅れを回避することにもつながるため、ビジネスを加速させる効果にも期待できます。

・貸会議室の確保は不要でコストも削減

会議室やスペースがないような小規模のオフィスでは、会議や商談の度に貸会議室を利用するといったケースもよくあるかと思います。

特に遠方に支社や取引先がある場合には、その傾向が高くなることでしょう。

そうしたケースでは当然ながら利用料が発生するほか、場所によっては移動のために交通費の宿泊費といったコストもかかるものです。

このようなコストの削減につながるのもWeb会議導入のメリットのひとつ。

たとえ支社や取引先が海外にあろうとも、場所の確保にかかるコストだけでなく移動に伴う交通費や労力までをも削減することができます。

・多様な働き方の推進につながる

昨今では、新型コロナウイルスの感染対策のほか、育児や身体的な事情などを理由に在宅での勤務を希望する社員が増えている企業も多いものです。

国を中心として多様な働き方の導入が推進されていることもあり、在宅勤務の導入を検討する企業も多々あるようですが、いざ導入となると勤怠管理の難しさや進捗確認と意思決定の遅延などが考えられることから、導入が保留となっているケースもあるようです。

Web会議の導入はそういった在宅勤務に関する課題の解決にもつながるもの。

意思決定のための会議だけでなく勤務管理や業務の進捗状況も、言葉だけでなく顔を合わせての確認ができるようになるため、多様な働き方の実現には欠かせない手段のひとつだといえます。

Web会議導入のデメリット

Web会議導入のデメリット

一方、Web会議を導入するとどのようなデメリットが発生すると考えられるのでしょうか。

・ネットワーク障害やメンテナンスで実施が不可能に

PCやスマホを用意し、ネットワーク環境さえ整っていれば気軽に行えるWeb会議ですが、裏を返せばネットワーク障害が起きると実施することはできないということがいえます。

また、使用するビデオ通話アプリによってはメンテナンスと会議の日程とが重なってしまうことで、ネットワーク障害時と同様に実施ができないといったケースも考えられます。

・参加人数や相手により会議が滞る場合も

利用するビデオチャットアプリにもよるものの、Web会議は会議室の広さを考慮する必要がないため、大人数が参加することも可能です。

しかし、ネットワークの通信状況によっては、参加人数が多くなると画面がフリーズを起こす可能性があるほか、音声も途切れ途切れになるといったことも想定できます。

また、ITツールに不慣れな参加者がいると、開始までに時間がかかってしまったり、資料閲覧などを目的とした画面共有などの操作に手間取り、会議時間が予定よりも伸びてしまうといったこともあるでしょう。

まとめ

まとめ

今回はWeb会議の実施によって生じるメリットとデメリットについて解説しました。

Web会議は、業務の効率化やコストの削減につながるほか、多様な働き方の実現にも欠かせない手段のひとつです。

その一方で、開催にあたっては良好なネットワーク環境が求められるのはもちろん、参加者の人数や相手によっては会議の円滑性が損なわれる可能性も考えられます。

ただ、ネットワーク環境やメンテナンスは仕方のない事象ではあるものの、参加人数の調整やITツールに不慣れな相手へのレクチャーに関しては、そう難しいものでもありません。

もしも未導入の企業があれば、まずは社員同士などで試験的な実施を行ってみるのはいかがでしょうか。