ビジネスローンは、民間の金融機関やノンバンク系金融機関で融資を受けられるサービスです。
事業を運営していると、急に資金が必要になりますが、銀行の借入を止められている方や、個人のお金を切り崩さずとも、ビジネスローンを組むと資金調達できます。
通常融資と比べ、審査もゆるく借りやすい特徴もあります。
ただし、安易に借入すると思わぬリスクもありますので、本記事ではビジネスローンと金利について分かりやすく解説していきます。

ビジネスローンとは

ビジネスローンは審査期間が短く、緊急性のある資金の融資として魅力的であり、最短で即日融資を受けられます。
銀行での事業資金の借入では、融資するまでに約1ヶ月程度の時間が必要です。
ビジネスローンは必要な書類も少なく、サービスを提供している企業も少なくありません。
時間が無くてもサービスを受けられます。
約1ヶ月融資の結果を待つ事業資金とは異なり、ビジネスローンは即日〜3日以内に融資の可否が診断されます
万が一融資を断られた場合にも布石を打つことができるのです。

ビジネスローンの金利

通常融資になると、銀行で借入するのが一般的でしょう。
銀行に比べるとビジネスローンは金利が高く設定されるところが多いです。
しかし利用金額に上限があり、審査結果によって借入金額が減額される可能性もあります。

ビジネスローンの金利が高い理由

ビジネスローンの金利が高いのは銀行融資の審査に落ちていると金融機関側に見られている可能性があります。
その点を踏まえ、貸倒れリスクが高いと金融機関側に判断され金利が高く見積もりされます。
しかし自身の将来性をしっかりアピールすることでビジネスローンの金利を下げることも可能ですのでご安心ください。

ビジネスローンの金利相場

融資とビジネスローンの金利相場がどれくらい違うのか比較して見てみましょう。

融資
銀行系 — 1%~4%
ノンバンク系 — 2%~18%

ビジネスローン
銀行系 — 1%~15%
ノンバンク系 — 5%~18%

銀行系のビジネスローンでは金利が低く、銀行に実績があれば借入限度が大きい、さらに借入期間も長期になるケースがあります。
それに比べ、ノンバンク系のビジネスローンは金利が高いのが一般的です。
しかし1期目の決算を迎えていない企業でも借入できるノンバンク系のビジネスローンは魅力的といえます。
事前準備も踏まえ、審査に備えておきましょう。
また、銀行によっては上限金利が高くても交渉すれば金利の引き下げに応じてくれる場合もあります。

このような方は金利があがる

ビジネスローンは審査がゆるいとは言いますが、こういった方は借入金利が高くなるので注意が必要です。

・決算が赤字である
・通常融資に延滞履歴がある
・過去に返済事故がある(個人でも)

過去に携帯電話料金を滞納されている方で、ビジネスローンが否決になったケースもあるようです。
ビジネスローンを申し込みされる際には、支払い関係をクリアにしてから申し込みすると良いでしょう。

ビジネスローンのメリット

金利が高めに設定されているビジネスローンですが、メリットも多く存在しております。
いくつかご紹介しますので検討材料になれば幸いです。

ビジネスローンの資金使途は自由

・新規プロジェクト
・設備資金
・運転資金

資金使途が事業資金であれば、使い道は自由ですので、安心してご利用できます。

1期目の決算を向かえなくても借入できる

銀行の融資を受ける際に、直近2期分の決算書を徴収するのが一般的ですが、決算書不要でもビジネスローンを借入できる金融機関もあります。
1期目は終了しているが2期目の決算書がまだ作成できていない状況で、緊急性の高い資金が必要な場合はビジネスローンを利用するのも良いでしょう。

ビジネスローンは有担保がおすすめ

不動産などの担保を入れて利用するビジネスローンですと適用金利が低くなります
金融機関によっては取り扱いの有無が異なりますが、確実に返済をできるのであれば、有担保融資を検討すると良いでしょう。

同じ従業員(親族)でも借入できる場合がある

追加仕入れ、小規模の中小企業の方であれば、奥様にも借入いただき1年未満に返済すれば、決算書も借入資金の欄に記載もされません。
奥様やご兄弟とよくお話して、後々、家族間で揉めることのない、無理のない返済計画でのご利用が必要です。

ビジネスローンのデメリット

メリットもあればデメリットももちろんあります。
ここからはビジネスローンのデメリットについていくつかご紹介します。

決算書に記載される

法人の場合、高金利のビジネスローンを調達していると、決算書に借入先を記載する必要があります。
メインバンクと違う銀行のビジネスローン利用も一つ声をかけておく必要がありますし、追加融資が厳しくなる恐れがありますので、返済のめどが立っているメインバンクに説明できる体制をしましょう。

業歴による条件あり

ビジネスローンの申し込みは業歴による条件もあります。
いざ銀行に足を運び、審査すらできないことのないよう申し込み区分には目を通しておきましょう。

利払い措置が無い

ビジネスローンでは元利均等返済のみの措置について対応は原則行っていないため、(一部金融機関を除く)借入には注意が必要です。

メインバンク取引の兼ね合いにより金利が変わる可能性もある

メインバンクでプロパー融資を受けている場合、ビジネスローンはそちらの銀行に一度相談しましょう。
他行の方が金利が安くてもメインバンクに相談せずにビジネスローンを申し込むと追加融資の金利が上乗せされる可能性があるので注意が必要です。

ビジネスローンを利用する注意点

ビジネスローンを利用する上で注意しておきたいポイントをいくつかご紹介します。
何も知らないで利用すると思わぬトラブルを招いたり、却って資金繰りを悪化しかねません。

審査は複数店舗に

時間に余裕があれば、複数店舗にビジネスローンの審査をお願いし、金利比較すると良いでしょう。
ビジネスローンでは審査結果は早いですが、月末近くだと審査が混み、結果遅延する恐れがありますので、複数の店舗に審査を出して、支払い遅延になるリスクを減らしましょう。

どうしても審査に通りたい場合はノンバンク系

お取引のある銀行で、追加融資が厳しいと言われている方もいらっしゃると思います。
そんなときは上限金利が高いノンバンク系のビジネスローンをおすすめします。
ノンバンク側は、上限金利を高くすることで、先に多くの利息を受け取り、リスクの許容度を高めているからです。

総量規制対象外

総量規制の対象は個人の借入総額を年収の3分の1までに制限するものです。
しかし、ビジネスローンの資金使途は事業資金にあたるので総量規制は対象外です。

必要書類

銀行でのビジネスローンですと本人確認以外の必要書類として印鑑証明書、納税証明書いずれも発行よりも3ヶ月以内のものを用意が必要になる可能性があります。
資金使途が、運転資金のご利用ですと、資金使途確認資料も必要になります。
銀行のビジネスローンの必要記載事項を来店される際は、一度問い合わせの上で、準備をしましょう。

ビジネスローンの金利と選び方とは?借入する際の注意事項のまとめ

ビジネスローンは通常融資と比べ金利が高く、借入を躊躇してしまう方が多いでしょう。
しかし返済計画がしっかりしている、すぐに返済できる計画がある場合は借入を検討してみましょう。
また、金利が低すぎる、評判が悪い詐欺会社も存在しますので、こちらも注意が必要です。
今回のビジネスローンの特徴についてご理解いただけたかと思います。
起業したてでは借りにくいビジネスローンと言われていますが、メリット、デメリットを把握した上で、申し込みを検討しましょう。