法人代表者の資金調達手段の中の一つに、ビジネスローンがあります。
融資がスピーディで審査が甘めということで、緊急的に資金調達する必要が生じた場合に重宝するサービスです。
ただしビジネス「ローン」なので借入の一種です。
融資を受ければ、もちろん後日返済しなければなりません。
ビジネスローンの返済方法はいろいろとあります。
ここではビジネスローンの返済方法について紹介します。
そしてできるだけ負担を軽減できるような返済のコツについても見ていきますので、ビジネスローンを借り入れることになった際の参考にしてください。
目次
ビジネスローンの主要な返済方法
ビジネスローンの返済方法はローン会社によって若干異なるかもしれません。
具体的な方法は利用したローン会社の形式に従ってください。
しかし一般的には以下の3つの方法のいずれかになると思ってください。
1.元金一括返済方式
2.残高スライドリボルビング方式
3.元利均等返済方式
それぞれ異なる特徴がありますので、ここで詳しく見ていきます。
元金一括返済方式
元金一括返済方式とは指定された期日に一括して、元本を返済する方法です。
それまで数カ月に及ぶ場合には、毎月利息だけを支払います。
ビジネスローンの返済方法の中では、あまり見られない方式です。
「ブレット」と呼ばれることもありますが、基本的に同じ返済方法と思ってください。
最終日までは元本の返済が一切なく、利息だけの支払いになるので負担はかなり軽減されます。
しかし一方で期限を迎えると一括で元本を支払わないといけないのでまとまった資金をあらかじめ準備する必要があります。
残高スライドリボルビング方式
カードローンを利用したことのある人にとっては、なじみのある返済方法かもしれません。
残高スライドリボルビング返済は個人向けのローンで採用されている返済方法だからです。
借入残高に応じて、毎月の返済額が決まっていく方式です。
一般的に残債が少なくなると、毎月の返済額が少なくなっていきます。
この場合、毎月の返済額は徐々に少なくなっていくはずです。
月に数万円、残債によっては数千円でかまわないような商品も見られます。
月々の返済負担を軽減できるメリットがある半面、少額返済なので返済期間が長期化し結局利息の支払い額が大きくなってしまうデメリットもあります。
元利均等返済方式
元利均等返済方式は毎月の返済額が一定になる返済方法です。
月々の支払額の中に元本返済と利息の支払いがその時々で比率を変化させながら返していくスタイルです。
毎月一定の金額を返済する形になるので、資金繰りはやりやすいでしょう。
ただし最初のうちは多くのウエイトを利息の支払いが占めてしまうので、返済期間が長くなりやすいので注意しましょう。
ビジネスローンの返済期日
ビジネスローンをどのタイミングで返済するのかというのも気になるポイントでしょう。
一般的にビジネスローンの返済期日は、以下の2つの方法を併用しています。
1.約定返済
2.繰上返済
それぞれいつまでに返済する手法なのかについて、ここで解説します。
約定返済
ビジネスローンの基本は、この約定返済です。
毎月決められた日にちに一定の額を返済する方法です。
いつが期日になるのかは、ローン会社によってまちまちです。
ローン会社の指定した期日に返済するところもあれば、こちらで任意で決められるところも見られます。
任意で決められるローン会社もさらに分類できます。
ローン会社の方で「10日・20日・月末のいずれか」と選択肢を用意し、その中から選ぶ方法がまずあります。
さらに完全にこちらの自由に毎月の返済期日を指定できるローン会社も少なくありません。
繰上返済
随時返済とも言われますが、好きな時にいつでも返済できる方式のことです。
繰上返済した場合でも約定返済が免除されるわけではありません。
約定返済のほかにもまだ資金的に余裕のある場合に繰り上げ返済をする形です。
約定返済では元本の返済と利息の支払いを両方行います。
しかし繰上返済の場合、基本全額元本返済に充当されます。
繰上返済をこまめに行うことで、より速いペースで残高を減らしていけます。
返済期間が短くなり、それだけ余計に利息を支払わずに済みます。
ビジネスローンの返済期間
ローン会社では、ビジネスローンの返済期間を決めています。
最長で5~10年と設定しているところが多いようです。
ローン会社によっては、結構長期にわたって返済期間を設定できるところもあります。
返済期間によって、メリットとデメリットの両面があるので借り入れる前に理解しておきましょう。
長期の返済が可能なビジネスローンのメリット
長期の返済期間にできるビジネスローンのメリットですが、資金繰りのやりやすい点がまず挙げられます。
長期ということは、それだけ返済回数を多くできます。
その分、月々の返済金額を少なく抑制できます。
返済金額が大きくなると、収入の多くが借金返済で出ていってしまいます。
原材料の支払いや従業員への給料などに資金が回せなくなる恐れがあります。
少しずつの返済であれば、運転資金に回せるお金も十分用意できるでしょう。
返済額を少なくできれば、ほかのところに資金を使えるのはメリットといえます。
例えば事業拡大するために新規事務所を用意したい、設備投資したい場合でも資金を回しやすくなります。
このように積極的な経営で出ていくお金が今後多くなりそうなときには、返済期間の長いビジネスローンを利用するのも一考です。
長期の返済が可能なビジネスローンのデメリット
返済期間が長くなるとデメリットもいろいろと出てきます。
まず大きいのは返済負担が結局大きくなってしまう点です。
返済期間中はずっと利息の支払いがついて回るので、期間が長引けばそれだけ余計に利息を支払う羽目になってしまいます。
例えば15%の年利で100万円借り入れた場合をシミュレーションしてみましょう。
借入期間が5年間と10年間で、何と返済総額が50万円以上も違ってきます。
長期借り入れになると、結局損してしまうことになるので注意してください。
負担を最小限にするビジネスローン返済のポイントを紹介
ビジネスローンにはメリットとデメリット両面があります。
ビジネスローンはほかの法人の資金調達方法の銀行融資や日本政策金融公庫よりも金利は高めです。
ですから返済期間が長引くと、結構利息の負担が大きくなりがちです。
そこで返済負担を軽減しながらビジネスローンを利用するには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
そのポイントとは以下の通りです。
1.必要最小限のお金を借りる
2.低金利のビジネスローンを利用する
3.繰上返済を有効活用する
4.返済シミュレーションの活用
それぞれの項目がなぜビジネスローンの返済でプラスになるのかについて解説していきます。
必要最小限のお金を借りる
ビジネスローンを利用する際には、本当に必要な金額だけを借り入れることが重要です。
そのためにはどんぶり勘定ではなく、今後必要になる支出を具体的に計算することです。
今後どんな費用の支払いが必要になるのか、自分たちで用意できる金額はいくらかを算出しておきます。
そうすれば、不足分が具体的に数字として出てきます。
またほかの資金調達手段があります。
例えば売掛債権を持っている場合、ファクタリングや手形貸付などで現金化する方法があります。
このように手持ち資金以外にも現金調達する方法もシミュレーションしてみましょう。
低金利のビジネスローンを利用する
ビジネスローンを利用する際には、金利も比較しましょう。
ローン会社によって、金利は結構違ってくる場合もあるからです。
ビジネスローンの金利を見てみると「○.○~○.○%」といったように幅を持たせる傾向が見られます。
一般的に初めて利用する場合にはまだ信用力が未知数なので、上限金利かそれに近い利率が適用されがちです。
そこで上限金利の低いところに優先的に申し込むといいでしょう。
ビジネスローンには銀行や信販会社、消費者金融などいろいろな会社が参入しています。
この中でも金利が低いといわれているのが、銀行系の消費者金融です。
低金利のビジネスローンで借り入れて、利息の支払いをできるだけ少なくしたければ銀行系のビジネスローンの中から申し込み先を絞り込んでいくといいでしょう。
ただし銀行系ビジネスローンは低金利な分、審査は厳しめの傾向が見られます。
もしかすると審査落ちになってしまう恐れもあります。
また銀行系の場合、即日融資は不可能です。
「当日中に現金がないと困る!」というのであれば、最短即日融資にも対応している消費者金融系のビジネスローンを選択するのも一考です。
繰上返済を有効活用する
ビジネスローンには約定返済と繰上返済の2種類あることはすでに紹介しました。
資金的に余裕のある場合には、どんどん繰上返済に回していくのがおすすめです。
繰上返済を繰り返せば、約定返済だけと比較して元本の少なくなるペースも早くなります。
返済期間も当初よりもかなり短縮できますから、利息の支払い負担をさらに軽減できます。
もし売り上げや売掛金などが入ってきた場合にはまず約定返済のための資金を切り分けて、それぞれの支出も分けておきましょう。
その中で余っているお金があれば、すぐに繰上返済に回していきましょう。
返済シミュレーションの活用
ローン会社のホームページなどを見てみると、返済シミュレーションのページを設置しているところも少なくありません。
希望する借入額を入力して、返済期間も設定すると月々の返済額を算出できます。
自分で計算するとなると、利息の支払い額を算出するのに結構手間取るかもしれません。
しかしシミュレーションを活用すれば、必要事項を入力するだけでコンピューターが計算してくれます。
算出された月々の返済額が毎月用意できる額かどうか確認しましょう。
もし余裕があれば、返済回数を少なくしてさらにシミュレーションすることです。
月々の返済額がちょっと厳しそうであれば、返済回数を増やしてみましょう。
複数の返済回数でシミュレーションして、自分たちにとって無理のないベストな返済方法を模索しましょう。
ビジネスローンの返済で失敗しないためのコツ
ビジネスローンは資金調達の中でも有効な選択肢の一つです。
しかし後先考えずに借り入れてしまうと、返済に失敗して経営が窮地に追い込まれることも十分あり得ます。
そうならないためには以下のポイントを押さえておきましょう。
1.黒字化のための対策を練る
2.返済計画を綿密に立てる
それぞれなぜ必要なのか、以下にまとめました。
黒字化のための対策を練る
ビジネスローンで借り入れるのは、あくまでも今後の資金繰りを安定させるための一つの方策です。
そこでビジネスローンで借り入れた資金をどう活用するのか、どうすれば業績が改善し、資金繰りを安定させられるかについても想定しておかないといけません。
ビジネスローンを借り入れるのは、入ってくるお金よりも出ていくお金が大きくなっている可能性が高いのです。
そこでまず出るお金の流れについて見直してみましょう。
無駄遣いしている項目はないか、コストカットする方法はないかについても検討しましょう。
このように黒字化するにはどうすればいいかもビジネスローンの利用と並行して考える必要があります。
返済計画を綿密に立てる
ビジネスローンの借り入れができただけで安心してしまう法人の代表も結構います。
しかしいずれは返済していかないといけないので、借入申し込みする際に返済計画もしっかり立てておきましょう。
法人の収支がどうなっているのか、いくらまでなら無理なく返済できるのかなどをチェックすることです。
もしかするとローン会社が「事業計画書を出してほしい」といわれることもあるかもしれません。
いわれなくてもどうやって返済するのか、どう売り上げを伸ばすのか事業計画書などの書類を作っておくと資金繰りで今後苦しむようなこともなくなります。
まとめ:ビジネスローンはうまく活用することが大事
ビジネスローンは銀行融資や日本政策金融公庫などと比較すると、審査は緩めですが金利は高めです。
ですからいかに早く返済を進めて、利息支払いを少なくするかがポイントになります。
ここで紹介した返済方法の特性を理解したうえで、できるだけ早く完済できるように資金繰りを見直してみませんか?