事業主で資金繰りに困っている人はいませんか?
資金調達の方法はいろいろとありますが、ビジネスローンもその中の選択肢の一つです。

銀行融資などと比較すると借入までがスピーディなので、今すぐお金が必要な場合に重宝します。
さらにビジネスローンの中には、オンラインで手続きが完結するタイプの商品もあります。
本業が忙しく来店できない経営者でも自由に申し込めます。

ここではオンラインを使ったビジネスローンの特徴について紹介します。
メリットもあれば、注意すべきポイントもありますので以下で紹介することを留意したうえで利用するかどうか検討しましょう。

今後注目のオンライン形式のビジネスローン

ビジネスローンはじめ、資金調達の手法としてオンライン融資はますます存在感を増すとみられています。
インターネットを使ったサービスがどんどん進化しているからです。
これからの時代、ますますオンライン融資の世界は進化するとみられています。
今後の資金繰りにおいて、オンラインによる融資は十分検討に値するサービスといえます。

金融業界で注目されているフィンテック

金融の世界で今後最重要キーワードになる用語として、「フィンテック」があります。
英語では「FinTech」と表記され、Finance(金融)とTechnology(テクノロジー)という2つの言葉を組み合わせた造語です。

IT技術を活用した金融サービスを指します。
皆さんもご存じでしょうが、近年IT技術は目覚ましく発展しています。
金融業界でもIT技術はどんどん取り入れられています。

IT技術を導入することで人件費のカットが期待できます。
なおかつユーザーの利便性も向上できるとみられている金融業界ではフィンテックの積極的導入が進められています。

皆さんスマホを使ってキャッシュレス決済を普段の買い物で使っていませんか?
これもフィンテックの進歩によって生み出されたサービスです。

AIによる審査

従来ビジネスローンでは、申し込みがあると人の手によって審査が実施されてきました。
しかし人力によると、どうしても審査に時間がかかってしまいます。

オンラインタイプのビジネスローンの場合、今後核になってくるのはAIとみられています。
AIとは人工知能のことで、私たちの日常生活でもかなり普及してきています。

AIを利用すれば、人力ではなくコンピューターで審査が可能です。
今後はAIが各企業の財務情報や口座の入出金データなどを分析します。
そして与信スコアリングモデルを作成し、申込人のデータに基づき融資の可否を判断します。

膨大な財務情報なども人間なら手続きにてこずるかもしれません。
しかしAIであれば、スピーディに分析・判断してくれるので融資までの時間をかなり短縮化できます。

年々市場規模が拡大しているオンライン融資

オンライン融資の市場規模は年々拡大しています。
オンライン融資には金融業者もどんどん参入しています。
オンライン融資に特化したサービスもありますし、メガバンクや地方銀行もこちらの領域にどんどん進出してきています。

オンライン融資サービスを提供している会社によると、幅広いユーザーが利用しているといいます。
法人の代表者の年齢層で見てみると、40~50代が中心となっていて80代の事業主の利用者もいるといいます。
ですからこれからの時代資金調達するためには、オンラインによるビジネスローンの活用も本格的に検討しなければならないでしょう。

オンライン完結のビジネスローンのメリット

オンラインで完結するビジネスローンのメリットについて、ここでは見ていきます。
オンラインビジネスローンのメリットは、効率的に借入できる点が挙げられます。
具体的には以下のようなメリットが期待できます。

1.移動の時間を節約できる
2.融資までがスピーディ
3.提出する書類が少ない
4.24時間いつでも利用できる

具体的にどのようなところがメリットなのか、以下で詳しく見ていきます。

移動の時間を節約できる

オンラインのビジネスローンの最大のメリットと言えるのが、Webで手続きが完結する点です。
従来のビジネスローンの場合、お店に行って申し込む、もしくは審査を受けなければなりませんでした。
お店の営業時間中に来店して、手続きを進めなければなりません。

しかしオンラインタイプのビジネスローンの場合、Webで手続きが完結します。
パソコンもしくはスマホを使って、その場で手続きできます。
いちいちお店に行くことはないので、普段本業で忙しい経営者にとっては重宝するサービスといえます。

また地域によっては、近くでビジネスローンのサービスを提供している店舗がないというケースもあるでしょう。
オンラインタイプであれば、ネットに接続できる環境のある場所ならどこからでも申し込み可能です。
場所を選ばないのも、オンライン形式のビジネスローンのメリットといえます。

融資までがスピーディ

オンライン完結のビジネスローンの場合、審査もコンピューターが行います。
スコアリングシステムといって、経営者や法人の属性に応じてスコア化します。
総得点が貸金業者の求める基準をクリアしているかどうかで、融資の可否を判断します。

従来の人が介在する融資の場合、申し込みから融資実行までにどうしても時間がかかります。
銀行融資の場合、申し込みから融資実行前に1カ月から1カ月半程度かかるのが一般的です。
これだけ時間がかかるのは、人の手によって審査手続きが進められるからです。

オンラインの場合、人が担当していたところをコンピューターが行います。
ですからスピーディに手続きを進められるわけです。
オンラインスタイルのビジネスローンの場合、最短即日融資にも対応しているところもあるほどです。

提出する書類が少ない

オンライン完結タイプのビジネスローンの場合、従来の銀行融資と比較して提出しなければならない書類が少ないのもメリットといえます。
Web完結の場合、入出金の確認できる銀行口座に関する情報や財務関係の書類を提出すれば申し込みが可能です。

従来の銀行融資の時のような決算書をはじめとした紙資料をいろいろと準備する必要はありません。
提出が求められても紙型式ではなく、画像データやPDFファイルのような形式で提出を求めるケースも多いです。
紙資料をいつまでも保存しておく必要がないので、スペースを効率的に使用できます。

24時間いつでも利用できる

来店形式のビジネスローンの場合、お店が営業している時間帯に来店して手続きをしなければなりません。
たいていは平日に日中営業しているところが多いです。
しかし法人の代表者の中には、日中は本業で手が離せないという人も多いでしょう。

オンラインタイプの場合、24時間・365日いつでも好きな時に手続きできるのもメリットといえます。
つまり仕事終わりの夜間や出勤前の早朝のちょっとした時間を使って、借入の申し込みができるわけです。
本業に支障をきたさずに、すぐに必要な資金を調達できるのはオンライン形式のビジネスローンのメリットといえます。

オンライン完結のビジネスローンのデメリット

オンライン完結型のビジネスローンはメリットのある半面、デメリットもあります。
メリットだけでなく、デメリットもしっかり理解した上で利用するかどうか検討しましょう。
オンラインタイプのビジネスローンの主なデメリットとして、以下のようなポイントに留意しなければなりません。

1.金利は高め
2.すぐにサービス利用できない可能性も
3.途中来店しないといけない場合も
4.セキュリティリスク

それぞれどのようなところがデメリットなのか、以下で詳しく解説しますので参考にしてください。

金利は高め

オンライン形式のビジネスローンは審査から融資までがスピーディな点はメリットと紹介しました。
しかし審査が短時間で完結するということは、そこまで細かくチェックしないとも解釈できます。
ですからどうしても不良債権化リスクが高いです。

そのリスクヘッジのために、金利は高めに設定されているので注意しなければなりません。
ビジネスローンによってさまざまですが、3~15%といったところが相場です。
一方銀行融資の場合、3%以下で融資を行っていますからビジネスローンはやはり高金利といわざるを得ません。

ですからオンライン型のビジネスローンを利用する場合には、返済計画をきちんと立てておくべきです。
そしてできるだけ短期間で返済できるようにして、利息の支払いを必要最小限にとどめられるように対策を講じなければなりません。

すぐにサービス利用できない可能性も

オンラインタイプのビジネスローンの場合、利用したくてもすぐにサービス利用できない場合もありますので注意してください。
例えば利用するためには特定の銀行に口座開設している、特定の会計ソフトを利用していることが条件というサービスも見られます。
金融機関と連携している会計ソフトの入力データでないと、審査を受け付けられない可能性があるからです。

もし皆さんの利用している会計ソフトが利用しようと思っているビジネスローンを提供している金融機関と連携していない場合、ほかの借り入れ方法を模索しないといけません。
またその条件を満たしていても、一定期間口座や会計ソフトを利用していないといけないといったサービスもあります。

オンラインタイプのビジネスローンの場合、直近の取引実績をベースにして融資の可否を判断するところもあります。
審査するにあたって十分なデータがそろっていないとAIやコンピューターが判断できなくなってしまいます。
もし利用するのに十分な条件がそろっていないと、サービス利用できるまで少し時間をおかないといけなくなり、借り入れたいときに借り入れられなくなる恐れもあります。

途中来店しないといけない場合も

「Web完結」と紹介されていても、本当にすべての工程がオンラインでできるわけではないケースもありますので注意が必要です。
「Web完結」とうたっているサービスの中には、申し込み手続きはオンラインでできるというケースもあります。
この場合、例えば審査通過して契約する際にはお店に行って手続きしなければならないことになります。

またWeb完結の中には、ローンカードを使って借入するスタイルもあります。
中にはローンカードは後日郵送にて届く場合もあり、そうなると実際に借入できる状態になるまでは数日かかってしまうわけです。

ですからWeb完結と記載があっても、それを安易にうのみにして申し込むのはやめたほうがいいでしょう。
本当に申し込みから融資実行まですべてのプロセスがオンラインで行えるビジネスローンか、公式ホームページなどで確認しておきましょう。

セキュリティリスク

オンラインで手続きをするビジネスローンの場合、留意しておかなければならないのがセキュリティリスクの問題です。
ネットを使って申し込みを行うので、会社に関する重要な情報も入力しなければなりません。
また財務データなども画像データとしてビジネスローン会社に送付する必要もあるでしょう。

ネット上の手続きの場合、情報漏洩のリスクはどうしても無視できません。
きちんとした金融業者であれば、万全のセキュリティ対策を施しているのであまり心配する必要はありません。

しかしいくらセキュリティ対策を施していても、100%完全に情報漏洩などを防ぐのもまた難しいです。
もし情報漏洩を避けたいと思っているのであれば、セキュリティ対策としてどのようなことを行っているかチェックしておきましょう。

複数のセキュリティ対策を実施していれば、穴は少ないので情報漏洩などの損害を受ける可能性は限りなく低くなります。
また万が一情報漏洩などが発生した場合の対策や保証が万全かも確認したうえで、申込先を絞り込んでいくといいでしょう。

オンラインビジネスローン利用の流れを解説

これから初めてオンラインタイプのビジネスローンを利用する方のために、申し込みから融資実行までの流れについてここでは見ていきます。
ローン会社によって細かな手順は若干異なるところもあるかもしれないので、詳しい流れは申し込み先に問い合わせてください。
しかし大まかな手順はどこも一緒で、以下のような流れで手続きを進めていきます。

1.申し込み
2.仮審査
3.必要書類の提出
4.本審査
5.契約

具体的に各プロセスでどのようなことを行うのかについて、以下で詳しく紹介します。
注意点についても併せてみていきますので、チェックしてください。

申し込み

まずは申し込み手続きです。
ビジネスローン会社の公式ホームページに申し込みフォームがあるはずです。
こちらに記載しなければならない項目が表示されますので、案内に従って必要事項を入力してください。
申込者の名前や連絡先、企業情報について入力します。

入力作業といっても、そんなに項目数は多くありません。
個人差もありますが、大体5分もあれば入力完了できるくらいの量と思ってください。

申し込みが受理されると、担当者から電話もしくはメールにて連絡のくる場合があります。
本当に当人による申し込みか、なりすましではないか確認するためです。
またローン会社によっては、ヒアリングが行われる場合もあります。
何か聞かれたら、正直に答えてください。

仮審査

申し込みフォームが受理されると、仮審査が実施されます。
申込内容に基づき、会社のデータで融資が可能か審査する工程です。
仮審査は早ければ数時間後には結果が判明します。

あくまでも仮の審査ですから、簡易的な審査になります。
融資するにあたって、必要最低限の信用力があるかどうか見極めるための審査です。
ですから仮審査を通過したからといっても、本審査も同様にクリアできる保証はありません。

必要書類の提出

仮審査を通過できれば、本審査に向けた準備をしなければなりません。
本審査を受けるにあたって、必要書類を提出します。
必要書類はローン会社から案内がありますので、その指示に従って用意しましょう。
公式サイトにも必要書類に関する情報が記載されているはずなので、こちらをチェックしてあらかじめ準備しておけば手続きはスムーズです。

必要書類は金融業者によって若干異なるかもしれません。
しかし一般的には決算書や代表者の本人確認書類、事業内容を確認できる書類などを用意します。
必要書類は画像データなどにしてメールに添付する、公式サイト指定の場所からアップロードするなどの方法が考えられます。

また必要書類の中には、すぐに用意できないものもあるかもしれません。
その場合、後日その書類だけは提出しても構わないとしているローン会社もあります。
用意できないものがあれば、まずローン会社に問い合わせて相談してみるといいでしょう。

本審査

必要書類を提出したところで、本審査が実施され本当に融資可能かどうか判断します。
本審査の結果はメールなどで通知されます。
もし審査通過したのであれば、契約するための必要書類が送付されます。

契約関係書類は郵送される場合もあれば、メールに添付される場合もあります。
電子書類ならば、その場で必要事項を入力して返送すれば契約締結は完了するので、手続きはスピーディです。

また本審査時に電話によるヒアリングが実施される場合もあります。
本当に実在する会社からの申し込みか確認するためです。
そのほかには審査通過のライン上にいる法人に対して、追加の必要書類を提出するように求められる場合もあります。
いずれにせよ、ローン会社から連絡があれば速やかに応対してください。

契約

契約書類に必要事項を記入して、必要書類も併せて提出します。
契約締結できたら、ビジネスローンは利用可能です。
すぐに借入を希望する場合には、口座振込という形で融資実行されます。

またビジネスローンの中にはローンカードを使ってATMにて借入実行するスタイルのものもあります。
この場合、郵送でローンカードが送付されますのでこちらを使って借入手続きを進めましょう。

ローン会社の中には、契約の最終段階で電話連絡がかかってくる場合もあります。
電話応答することで、契約が締結するスタイルを取っているローン会社も見られます。

まとめ:オンラインタイプのビジネスローンをどんどん活用しよう

オンラインでWeb完結のビジネスローンであれば、来店する必要がありません。
また24時間いつでも申し込めるので、普段本業でなかなか手の空かない法人の代表者でも手軽に利用できます。

フィンテックといって、金融のデジタル化・IT化はどんどん進んでいます。
ですからオンラインスタイルのビジネスローンも今後主流になっていく可能性が高いです。

ただしオンライン・Web完結型のビジネスローンでも、契約時には来店しなければならないものもあります。
申し込む際には、融資実行のプロセスまで来店する必要のない商品かどうかきちんと確認しておきましょう。