事業性資金専用の融資商品である「ビジネスローン」は、運転資金の確保などに役立つ、特に中小企業や個人事業主にとって利用価値の高いサービスです。ビジネスローンと呼ばれる商品の多くは銀行融資や公的融資と比較して利便性が高いのが特徴であり、審査を含めた利用のハードルが低めであることが大きなメリットとなります。
そして「オンライン対応」のビジネスローンを選んでいただくことで、そのメリットはさらに大きくなるのです。この記事では「オンライン対応のビジネスローン」の手続きの特徴や利用するメリットと、知っておいていただきたい注意点を中心に解説させていただきます。
目次
ビジネスローンの利便性は「オンライン対応」でさらにアップ!
「オンライン対応」が受けられるサービスは日に日に増加しており、サービスの利便性を大きく高めることに成功しています。ビジネスローンにおいてもオンライン対応の波は訪れており、積極的に活用していただくだけの価値があるサービスへと進化しているのです。
まずは「オンライン対応ビジネスローン」を利用していいただく際に、どのような手続きがインターネット上で利用できるのかを、特徴を含めてご紹介いたします。ただし手続きの流れに関しては、申込先によって一部前後する可能性がありますので、詳しくはお申込み先にご確認ください。
オンライン対応①「申込手続」
現在では多くのビジネスローンが申込みのオンライン対応を行っています。来店や電話による申込みとは違い、オンライン申込みであれば営業時間を気にせず24時間365日手続きを開始することが可能です。
申込みに関するオンライン対応では、「メール」だけでなく「専用フォーム」への入力や、表示される質問に答えながら必要事項を選択していく「チャット方式」などを採用しているビジネスローンも存在しています。
オンライン対応②審査
申込手続完了後は、申込内容を参考に審査が行われます。この審査に関してオンライン対応ビジネスローンでは「AI審査」が採用されている場合があり、人間が審査するのと比較して短時間で審査が終わる期待が高まります。AI審査は人間が担当するのとは違い、審査にブレが生じないのも特徴の1つとなります。担当者との相性を気にしなくて済むのも、状況によってはメリットとなるかも知れません。
また申込先によっては審査の前後に面談(ヒアリング)が実施されることがありますが、こちらに関してもZOOMなどを使用したオンライン対応が可能な場合もあります。
オンライン対応③書類提出
郵送や来店による書類提出は、素早い資金調達を希望する際には妨げになりかねません。しかしオンライン対応で書類が提出できるビジネスローンであれば、スキャナでの読み取りやデジカメによる撮影でデータ化された書類を、アップロードするだけで済みます。
オンライン対応により提出に必要な手間が大きく省けるのもメリットとなりますが、何より提出が完了してから僅かな時間でビジネスローン側の受取りが完了できるため、素早く手続きを進めることができるのが大きなメリットです。書類提出に関するオンライン対応は、短時間での資金調達実現に向けての大きな効果があります。
オンライン対応④契約手続
審査に無事通過し提出書類に不備がなければ、契約手続へと進んでいただくことになります。そして契約手続完了後には融資実行という流れになりますが、オンライン対応を行っているビジネスローンでは、電子契約を用いてインターネット上での契約手続が行える可能性があります。
電子契約では契約書もデータ化されることになり、保管場所も取らず紛失のリスクも低いという特徴があります。また郵送や来店で契約手続を行うよりも時間節約ができる期待も高まることから、急いで融資を受けたいという状況にも役立ちます。
オンライン対応ビジネスローンを利用するメリット
インターネット上で手続きが行えるオンライン対応ビジネスローンは、来店や郵送を必要とする従来のビジネスローンと比較して、「利便性と速さ」に優れているのが大きな特徴です。特に申込みから契約までの手続きが一通りオンライン対応可能なWeb完結のビジネスローンでは、その効果がより大きくなります。ここからは具体的にどのようなメリットが得られるのかを、1つ1つ解説させていただきます。
手続きに必要な手間を削減できる
オンライン対応で手続きが完結できれば、来店はもちろんのこと郵送を利用する必要すら無くなります。自宅や会社にインターネット環境とパソコンやスキャナ、スマホなどの機器が揃っていれば、移動することなく手続きを完了することも難しくなくなり、手間を大きく削減できるのです。そして大きな額にはならないとしても、交通費や郵便代金も節約できます。
また申込みや書類提出などを行う際にも、来店不要となれば店舗の営業時間を気にする必要がなくなるため、自分のペースで手続きを進めやすくもなります。
融資までに必要な時間が短くて済む
店舗への移動などで消費されるのは労力やお金だけではなく、大切な「時間」も消費されます。時間の有効活用という意味でもオンライン対応のビジネスローンにはメリットがありますが、それだけでなく「融資実行までの時間短縮」という効果も得られます。
特に書類提出は、金融機関に書類が揃うまで手続きをストップさせかねない要素であり、データのアップロードによって提出できれば、郵送を利用するのと比較して大きな時間の差となる可能性があります。契約手続なども同様であり、少しでも早く融資をけたいとお考えの経営者様にとって、オンライン対応のビジネスローンは頼りになる選択肢となります。
必要書類が少なめであることが多い
アップロードによって書類提出が可能なビジネスローンでは、必要な書類が少なめで済む可能性が高くなります。なぜなら書類の枚数が多い場合、スキャナで読み取ったりデジカメで撮影したりする手間が非常に大きくなり、提出がオンライン対応であるメリットが小さくなってしまうからです。
また融資までのスピードをメリットとしているオンライン対応のビジネスローンの多くでは、準備に時間のかかる書類が必要になる可能性は低くなります。
取引先や周囲にバレずに利用しやすい
ビジネスローンの利用は何ら問題の無い行為であり、事業者向けの資金調達方法として多くの企業に認知されています。しかし取引先などにビジネスローンの利用を知られたことで経営難が疑われるなど、取引先の関係に影響が出る恐れがあるとすれば、利用しづらくなってしまうかも知れません。
しかし申込から契約までがオンライン対応となっていれば、口を滑らせてしまうことでも無い限り、ビジネスローンの利用を周囲に知られる可能性はほとんどなくなります。取引先や周囲の人物にバレずに利用したいとお考えであれば、オンライン対応のビジネスローンをおすすめいたします。
オンライン対応ビジネスローンの注意点
インターネットを活用したオンライン対応のビジネスローンは、多くの企業が求めているタイムリーな資金調達を実現可能です。さらに従来のサービスを含めたビジネスローン自体のメリットでもある比較的通過しやすい審査基準であることで、中小企業や個人事業主の資金繰り改善に大いに役立ちます。
しかし「オンライン対応」という文字だけで利用を決めてしまったり、サービス内容をしっかりと確認せずに申込んでしまったりした場合には、予想外のトラブルが起きるかも知れません。ですが注意点を正しく理解し対応していただくことができれば、問題を回避するのは難しくはありません。
一部のみオンライン対応の場合がある
申込みを検討中のビジネスローンのサイトに「オンライン対応」と記載されていたとしても、「どんな手続きがどこまで」なのかを確認することが大切です。Web完結型と言われるサービスのように、申込みから契約までの手続き全てに対応していると思い込み申込んでしまった際に、実際は申込みのみオンライン対応だったということも、あり得ない話ではないからです。
そうならないためには、サイト上で融資までの流れの手続きを確認したり、わかりにくい場合には問い合わせを行っていただくことで、どんな手続きがオンライン対応しているかが確認できるはずです。
金利が高めになる傾向がある
オンライン対応ビジネスローンを利用するメリットの1つである提出書類の少なさですが、従来のサービスと比較して金利が少し高めになる傾向があります。数多くの書類提出を行う場合の方が、慎重で精度の高い審査を行いやすいことがその理由の1つです。
ただし、必ず金利が高くなるわけではなく選んだビジネスローンや申込みを行った企業次第で安い金利が設定される期待はあります。またオンライン対応のビジネスローンが増えてきたことで、競合他社とのサービスが比較される機会も増加し、金利相場に関しても徐々に引下げが進んでいます。
24時間365日対応とは限らない
インターネット上で手続きが行えるオンライン対応のビジネスローンであっても、「24時間365日」利用できると決まっているわけではありません。インターネットからの申込み受付やデータでの書類受取り、AI審査などはメンテナンスが行われていない限りは時間を問わず利用できる期待は高いものの、審査結果の通知や書類の確認などは人が行うのが基本のため、営業時間外での対応は期待できません。
資金調達をお急ぎの場合には営業時間の問題なども考慮していただき、オンライン対応であってもできるだけ早い時間からの申込みを行い、スムーズで不備のない手続きを心がけください。
専用の会計ソフトが必要になる場合がある
一部のビジネスローンでは、指定の会計ソフトとデータ連携ができるようになっており、書類提出に関して手間のさらなる削減などのメリットが得られます。しかし逆に考えれば、その恩恵を受けるためには指定の会計ソフトが必要になるということになります。詳しく確認をせずに申し込みを行ってしまうと、指定の会計ソフトがないため手続きに予想より時間がかかったということにもなりかねませんので、少しだけご注意ください。
オンライン対応ビジネスローンを選ぶ際の確認ポイント
多くの企業の資金調達に役立つオンライン対応ビジネスローンですが、オンライン対応であればどこを選んでも構わないとは言い切れません。申込先選びは資金調達を成功させられるかどうかの大切なポイントであり、オンライン対応のビジネスローンの場合はより重用な要素となります。
しかし申込先を決める前に、これからご紹介するポイントを意識していただくことで、資金調達の成功はグッと近づきます。
手数料は下限だけでなく上限も確認
融資商品であるビジネスローンは、即日返済や無利息サービスがない限り基本的には利息が発生します。そのため少しでも金利が安いビジネスローンを求め下限の金利をチェックされる方は少なくありませんが、下限だけでなく上限の金利にも注目していただくことが大切です。
なぜなら金利は審査によって決定されますが下限の金利が設定されるハードルは高く、特に初めて利用するビジネスローンでは上限に近い金利が設定されることが少なくないからです。しかし上限も低めであれば、安心して審査を受けていただくことができるはずです。
最大限度額は必要十分かを確認
審査によって決定されるのは金利だけでなく、借入時の限度額も含まれます。審査結果によっては希望額を下回る可能性もありますが、申込みを行う前には最大限度額が必要十分であるかも確認しておくことをおすすめいたします。
また設定される限度額が高くなるほどに金利は低くなる傾向があるため、下限の金利は低いが最大限度額が高いビジネスローンの場合は、相当高額な限度額が設定されない限り低い金利になるのは難しいかも知れません。
契約までに必要な書類を確認
「オンライン対応のビジネスローンは必要書類が少ない」というのは、あくまで傾向であり必ずしもではありません。本人確認書類と損益計算書などが用意できれば問題ないというビジネスローンもあれば、もっと多くの書類提出が求められる場所も存在しているのが事実です。
信頼できるビジネスローンでは、手続きに関しての情報がサイト上で公開されており、必要書類に関しての情報も掲載されています。資金調達をお急ぎの場合は特に、それらの情報をチェックしていただき、疑問点があれば問い合わせを行った上で手続きを開始していただくことをおすすめいたします。
即日融資可能かで現実的かを確認
オンライン対応ビジネスローンでは、即日融資に対応している商品も珍しくはありません。ですが可能性があっても実現が難しくては、あまり意味があるとは言えません。申込先選びの際には即日融資が可能かだけでなく、現実的であるかも確認しておくべきポイントとなります。提出書類の数、オンライン対応の範囲、さらには営業時間などもチェックしていただきたいポイントとなります。
また借入を行う際にローンカードが必要な場合、カードが届くまで融資が受けられない可能性があります。ローンカードを使用した借入も便利ではありますが、状況に適した借入方法が選択できるかも確認が必要なポイントとなります。
安全性に関しても要確認
金利や限度額、オンライン対応のサービス内容などに問題がないビジネスローンであっても、「安全性」に不安を感じるのであれば利用すべきではありません。例えばサイト上に「会社概要」などの項目がなく、連絡方法はメールや携帯番号だけで、固定電話の番号や住所が記載されていない場合には、本当は存在しない架空のビジネスローンの危険性があるかも知れません。
また貸金業を行うための許可を得ている証拠ともなる、「登録番号」なども正しく記載されているか確認しておくと、安心感はより高まるはずです。業歴に関しても不明であったり開業直後となれば信用は難しくなりますが、数年の業歴があればあまり心配する必要はないでしょう。
「オンライン対応ビジネスローンのメリットは?」まとめ
・オンライン対応のビジネスローンは提出書類が少ないなどのメリットがあり、「資金調達スピード」と「利便性の高さ」を求める経営者様に最適
・Web完結型のビジネスローンであれば、即日融資の可能性も高まり来店不要で利用できる
・上限金利やオンライン対応の範囲、安全性などに注目して申込先を選ぶことが大切
ビジネスローンは一般的な銀行融資と比較して、審査通過しやすく短時間で融資が受けられ手続きも簡潔でもあるなど、サービスの利用しやすさが大きな特徴です。そしてオンライン対応になることで利便性の高さや融資までのスピードはさらに向上し、多くの企業の資金繰りに一層の好影響を与えられます。資金繰り改善策をお探しの経営者様は、オンライン対応のビジネスローンの活用をご検討ください。