街金のビジネスローンは審査が甘いと聞いたことはないでしょうか。
なるべく審査がゆるいビジネスローンをお探しの方の中には、街金を利用することを検討している方もいるかもしれません。
しかし、違法な融資を行う「ヤミ金」のイメージが先行して、街金にネガティブな印象を持っている方も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、街金のビジネスローンのメリット・デメリットのほか、利用する際の注意点を解説していきます。
ビジネスローンの利用を考えている場合は、ぜひ参考にしてください。
目次
そもそも街金とは
街金とは、「街中」にある中小規模の「金融業者」を指します。
街金という言葉は厳密に定義が決められているわけではなく、基本的に中小規模の金融機関はすべて街金と呼んで良いでしょう。
「街金」と聞くと「ヤミ金」をイメージする方もいるかもしれませんが、両者は明確に異なります。
違法業者であるヤミ金と違い、街金は「貸金業法」に則って営業しているので安心して利用可能です。
街金のビジネスローンは審査が甘い?
街金のビジネスローンは審査が甘いイメージがある人も多いのではないでしょうか。
街金は独自の基準で審査を行っているケースも多く、他の金融機関で融資を受けられなかった方も利用できる可能性があります。
ただし、必ずしも審査が甘いというわけではなく、簡単にローンを契約できるとは限りません。
あくまで法律を守って営業しているため、業者によって異なるもののある程度の審査基準を設けています。
街金は、他の金融機関に比べて審査が通りやすい場合が多いという認識にとどめておきましょう。
街金のビジネスローンを利用するメリット
街金のビジネスローンのメリットについて解説します。
資金調達のスピードが早い
銀行などのビジネスローンと比較して、街金の方が融資が早い場合が多いです。
金融機関にもよりますが、最短即日で対応してくれる業者も存在します。
融資が早い街金の特徴は以下です。
・ネットから申し込みできる
・提出する書類が少ない
急いで資金調達したい場合は、上記のような業者を選んで利用しましょう。
柔軟な審査ができる
街金は中小規模で地域密着型なので、大手よりも柔軟な対応ができます。
街金は「街の金融業者」であるため、利用者との信頼関係を大事にしている場合が多いです。
たとえば、以下のことを加味して審査するケースがあります。
・申込者の人柄
・会社の事情
街金は大手とは異なる審査基準を設けている場合が多いため、他の金融機関で審査が通らなかった方でも相談に乗ってもらえる可能性があります。
街金のビジネスローンを利用するデメリット
街金のビジネスローンのデメリットについて解説します。
金利が高い
街金のビジネスローンは、金利が高めに設定されている場合が多いです。
そのため、利用する前にどれくらいで完済できるか考える必要があります。
返済計画の立て方は、以下を参考にしてください。
・日本貸金業協会の返済シミュレーションを利用する
・繰上げ返済して借入期間を短縮できないか検討する
街金のビジネスローンは、返済期間が長いと利息がかさんで返済総額が高くなりやすいので注意しましょう。
借入の限度額が低め
街金のビジネスローンは、借入限度額が低めな点にも注意が必要です。
審査の結果によっては、希望する金額を融資してもらえない場合があります。
そのため、街金を利用する際はあらかじめ少額での借入を検討した方が良いでしょう。
街金のビジネスローンは高額の借入にはあまり向かないので、街金の融資で足りない場合は別の方法で資金を工面する必要があります。
街金のビジネスローンを利用する際のポイント
街金のビジネスローンを利用する際のポイントについて解説します。
すぐに連絡が取れるようにしておく
街金のビジネスローンを利用する際は、業者からの連絡にすぐ対応できるようにしておくのが重要です。
街金の審査では、電話での確認のほか来店を求められる場合があります。
このようなケースでは、すぐに連絡が取れるようにしておくと審査がスムーズに進みます。
資金調達をすぐに行いたい場合は、街金からの連絡にいつでも対応できる体制を整えておきましょう。
必要な書類を準備する
必要な書類を事前にしっかりとそろえておくことで、融資のスピードを早めることができます。
審査を受ける直前になってから提出書類を用意すると、結局すぐに融資を受けられない可能性が高いので気をつけましょう。
街金のビジネスローンを利用する上で必要になる書類には、たとえば以下があります。
・登記簿謄本
・事業計画書
・返済計画書
・決算書
書類を準備するのに時間がかかる場合があるので、街金のビジネスローンを申し込む際は時間に余裕を持って行動することが大切です。
正確に情報を伝える
申し込みの際に正確な情報を伝えることも重要なポイントです。
街金は、業者によって違いますが大手の金融機関より審査項目が多い場合があります。
たとえば、債務整理の経験がある場合はその原因を聞かれる可能性があるので、正直に答えるようにしてください。
当然かもしれませんが、申し込み内容に誤りや虚偽があると信用を失う可能性が高いため注意しましょう。
街金のビジネスローンを利用する際の注意点
街金のビジネスローンを利用する際の注意点について解説します。
金利が高すぎる業者に気をつける
街金のビジネスローンを利用する際は、高金利の業者に気をつけましょう。
街金は法律に則って営業しているとはいえ、違法にならないギリギリの金利を設定している業者も確かに存在します。
上限金利は借入額によって設定されているため、以下を参考にしてください。
・10万円以下:年20%
・10〜100万円未満:年18%
・100万円以上:年15%
上限金利を超えた条件で融資しているのは違法業者なので、利用する前によく確認しましょう。
計画的に利用する
街金のビジネスローンは金利が高いため、あらかじめ短期返済を見込んで借入する必要があります。
月々の返済額を少なくしようとすると借入期間が長くなってしまい、結果的に返済総額の増加につながります。
そのため、街金のビジネスローンは計画的に利用することが原則です。
街金のビジネスローンを利用する際は返済計画を明確にし、なるべく少額かつ短期間での借入を検討しましょう。
延滞などがあると審査に通らない場合がある
滞納や延滞の記録が残っていると、街金の審査に通らない場合があります。
街金の審査は銀行などに比べると通りやすいケースが多いですが、返済できないリスクがある方への融資はやはり厳しい可能性が高いです。
たとえば、以下に該当する方は審査に落ちる傾向があります。
・ブラックリストに載っている
・未納の税金がある
街金は利用者によって柔軟な対応ができるメリットがありますが、返済能力がないと判断されると利用できない可能性があるので注意しましょう。
審査が通りやすいビジネスローン
街金に限らず、比較的審査が通りやすいビジネスローンについて解説します。
有担保のビジネスローン
担保を用意する必要があるビジネスローンは、無担保のものに比べて審査が通りやすいです。
担保があると返済できないリスクをカバーできるので、金融機関も貸し倒れの不安が減って融資しやすくなります。
担保に設定できるものには、たとえば以下があります。
・不動産
・売掛債権
・車両
土地や建物を所有していなくても担保を用意できるケースがあるので、審査が厳しくないビジネスローンを探している場合は有担保のものも検討しましょう。
フリーローン型
ビジネスローンは「カードローン型」より「フリーローン型」を選ぶと審査が通りやすい可能性があります。
フリーローン型は、利用可能額の設定がなく必要額を一括でまとめて借入するのが特徴です。
一方カードローン型は、利用限度額の範囲であれば何度でも借入ができるため貸し倒れのリスクが高く、フリーローン型より審査に通りにくい傾向があります。
利用額が同じであればカードローンよりフリーローンの方が審査が有利な場合があるため、一度検討してみてください。
街金のビジネスローンが利用できなかった場合の資金調達方法
街金のビジネスローンが利用できなかった場合の資金調達方法について解説します。
ファクタリング
ビジネスローンの審査に落ちた場合でも事業資金を調達できる方法として、ファクタリングが挙げられます。
ファクタリングとは売掛債権を買い取るサービスのことを指し、借入とは異なります。
ファクタリングを利用するメリットは主に以下です。
・資金調達に時間がかからない
・自社が赤字でも利用できる
・負債を抱えずに資金繰りを改善できる
・売掛金の未回収リスクを回避できる
ビジネスローン以外の資金調達方法をお探しの場合は、ファクタリングを検討してみてください。
キャッシング枠を利用する
法人カードのキャッシング枠を利用して資金調達するのも一つの手です。
キャッシングには以下のメリットがあります。
・担保や保証人が必要ない
・最短即日で借入が可能
・限度額の範囲であれば何度でも利用可能
ビジネスローンの審査に落ちた場合でも法人カードの審査は通る可能性があるので、一度確認してみましょう。
ただし、キャッシング機能がついている法人カードは個人事業主向けであることが多いため、法人の経営者が利用できるものは限定されます。
街金のビジネスローンのまとめ
街金は、信頼関係を築くことができれば柔軟な対応をしてもらえる可能性があります。
銀行などに比べて審査が通りやすい傾向がありますが、違法な融資を行う「ヤミ金」には注意が必要です。
街金のビジネスローンを利用する際は、金利や返済期間が適切か確認してから利用しましょう。
街金の審査に落ちてしまったときは、他の資金調達方法を利用するのがおすすめです。
ファクタリングは自社の支払能力に関係なく利用できるため、事業資金の調達に困ったらぜひ検討してみてください。