金融ブラックでも利用できる融資として「トラック担保融資」を聞いたことはないでしょうか。

トラック担保融資は、トラックを持っている多くの方が利用できる融資ですが、注意しないと悪徳業者と契約することになりかねません。

そこでこの記事では、トラック担保融資のメリット・デメリットのほか、注意点についても解説していきます。

トラック担保融資に興味がある方は、この記事を最後まで読んで、適切な利用方法を理解しましょう。

トラック担保融資とは

トラック担保融資は、所有しているトラックを担保にして借入を行うサービスを指します。

売却しないで資金を得られるので、トラックを手放さずに資金調達がしたい場合に有効です。

トラック担保融資のメリット

トラック担保融資のメリットについて解説します。

審査が通りやすい

トラック担保融資の一番のメリットは、審査に不安がある場合でも利用しやすいことです。

トラックを担保にすることで、信用情報に傷がついた状態でも融資が受けられる可能性があります。

また、他人名義のトラックであっても委任状があれば審査してもらえる場合もあります。

業者によって柔軟に対応してくれるケースもあるので、審査を諦める前に一度確認してみましょう。

借入までが早い

トラック担保融資は、他の融資に比べて借入までのスピードが早い傾向があります。

トラックと必要な書類さえ用意できればすぐに申し込みができるため、準備さえ整えばその日のうちに持ち込むことも可能です。

中には、最短30分ほどで借入できる業者も存在します。

借入金は、その場で現金として受け取ることもできるので、振り込みだと不安な方でも安心です。

トラック担保融資のデメリット

トラック担保融資のデメリットについて解説します。

有担保融資の中でも金利が高め

トラック担保融資は、担保を必要とする融資の中でも金利が高めに設定されていることが多いです。

有担保の融資は無担保に比べて低金利な傾向がありますが、不動産と違って逃げられるリスクのある自動車は、通常の融資では担保として認められない場合があります。

そのため、業者の未回収リスクを考慮して年18.0〜20.0%もの高金利で融資されるのが一般的です。

トラックを担保とする場合は、金利の引き下げ効果は期待できないことを理解しておきましょう。

借入できる金額は査定額の範囲に限られる

借入可能額は査定額に依存することに注意してください。

当たり前に思うかもしれませんが、査定の結果以上に借入するのは不可能です。

仮に500万円借りたい場合でも、トラックの査定額が300万円だと満額借り入れることができません。

借入したい金額とトラックの価値と見合うのか、一度よく考えてみましょう。

トラック担保融資の種類

トラック担保融資は、利用する業者によって契約方式が異なります。

預かり方式

預かり方式は、トラックを業者に預けた上で借入を行う契約です。

業者が担保を手元に置くことができるので貸し倒れのリスクが減り、借入の限度額を比較的高めに設定してもらえることが多いです。

預かり方式の特徴は以下です。
• 借入の限度額が比較的高め
• 返済している間はトラックを使えない
• 管理費が高額になる可能性がある

ただし、トラックをすぐに使用したい場合は短期間での返済を計画しなくてはいけません。

乗ったまま方式

一方乗ったまま方式は、借入を行ったあともトラックの使用が可能です。

仕事でトラックを使用しなければいけない場合は、こちらを選ぶことになるでしょう。

乗ったまま方式の特徴は以下です。
• 返済中もトラックを使用できる
• 借入の限度額が低め
• 悪徳業者が採用している場合が多い

注意すべきは、預かり方式に比べて悪徳業者が多いことです。

高額な手数料や車検証の引き渡しなど、リスクが高いことを承知の上で利用する必要があります。

トラック担保融資の流れ

トラック担保融資は以下の流れで行われます。

申し込み

まずは、トラック担保融資を行う業者へ申し込みを行います。

申し込み方法は業者によりますが、電話やメールのほか、インターネットなどでも可能です。

来店する際は、たとえば以下のような書類の提出が求められます。
• 身分証明書
• 車検証
• 自賠責保険証
• 収入証明書

出張サービスを行っている業者もあるため、来店できない場合は相談してみると良いでしょう。

トラックの査定

申し込みが終わるとトラックの査定に入ります。

借入可能額は以下の項目などによって決定します。
• 車種
• 型式
• グレード
• 走行距離

査定が終わると見積もりが提示され、その内容で双方が合意すると契約へ進みます。

少しでも気になる点があれば、トラブルを避けるためにも必ず契約する前に確認しておきましょう。

融資の実行

契約が完了すると、査定の結果に応じた金額の範囲で借入が可能になります。

最短30分で借入できる場合もあるので、急に資金が必要になった場合にもおすすめです。

ただし、借入前に以下のことに注意してください。
• 査定料や管理費などの手数料が発生する
• 金利が高め

トラック担保融資は、違法にならないギリギリの高金利が設定されているケースが多いため、長期間の借入は避けた方が良いでしょう。

トラック担保融資の注意点

トラック担保融資を利用する際に注意すべき点について解説します。

地域によって利用が困難な場合がある

トラック担保融資は、来店するか出張サービスを利用することでトラックの査定を受けなければいけません。

店舗に持ち込むのが困難な場合は出張査定を申し込みますが、地域によっては業者で対応していない場合があります。

まずは、査定を受けられるかよく確認しましょう。

返済できなくなると担保は没収

返済ができないと担保にしたトラックが没収される点にも注意しましょう。

せっかくトラックを売らずに借入できても、返済不能になると売却されてしまう可能性が高いです。

トラック担保融資は他の融資に比べて返済期間が短いケースも珍しくないので、計画的に返済する必要があります。

利用する前に、毎月いくら返済する必要があるかシミュレーションしておきましょう。

融資を行う業者が貸金業の登録をしているか確認する

利用する業者が、貸金業の登録事業者であるか確認することも重要です。

トラック担保融資を行うには「貸金業登録」が必要なため、心配な場合は事前に確認してみてください。

また、「日本貸金業協会」に加盟していると内閣総理大臣が認可している業者とわかるので、合わせて確認できるとさらに安心です。

中には悪質な業者も存在するため、少しでも契約の内容に疑問を感じた場合は、納得がいくまで説明してもらうようにしましょう。

総量規制が適用される

トラック担保融資は「貸金業法」に則って行われるため、総量規制が適用されます。

総量規制とは、個人に対して年収の3分の1を超える融資を禁ずる法律のことです。

これにより、査定の結果が良かったとしても借入できる金額は年収の3分の1までとなります。

ただし、法人として利用する場合は総量規制の対象外となるため、この限りではありません。

トラック担保融資以外に借入しやすい資金調達方法

トラック担保融資以外で借入しやすい資金調達方法について解説します。

カードローン

カードローンは、専用のカードを利用することでATMから借入ができるサービスです。

銀行でも取り扱っていますが、民間の金融機関の方が審査に通りやすい傾向があります。

カードローンには、以下の特徴があります。
• 必要なときにすぐに利用できる
• 担保や保証人が必要ない
• 金利がやや高め

カードローンはいつでもどこでも利用できるため、トラック担保融資より利便性が高いと言えます。

キャッシング

すぐに資金を工面したい場合は、クレジットカードのキャッシング機能を使うのも一つの手です。

金利が高い場合が多いため、金額が少ない場合や短期間借りたい場合に向いています。

キャッシングには、以下の特徴があります。
• 最短即日で利用可能
• 利用可能額の範囲で何度でも利用できる
• カードローンより金利が高い傾向がある

クレジットカードのキャッシング枠を設定しておけばすぐに利用できるため、より急いでいる場合に有効な手段です。

ノンバンクのビジネスローン

法人が事業資金を調達したい場合は、ノンバンクのビジネスローンも候補に上がります。

ノンバンクは、銀行のビジネスローンよりも提出する書類が少なく、審査が早い場合が多いです。

ノンバンクのビジネスローンには、以下の特徴があります。
• 最短即日で利用可能
• 比較的審査が通りやすい
• 限度額や金利の面で銀行より不利

資金用途は事業目的に限定されますが、事業資金の調達を急いでいる場合はノンバンクのビジネスローンを検討してみてください。

トラック担保融資のまとめ

トラック担保融資は、トラックを売ることができない事情などがある場合におすすめです。

急な資金調達に向いているので、なるべく早く借入を行いたい場合はトラック担保融資を検討しましょう。

ただし、トラック担保融資を取り扱う業者の中には違法業者も存在します。

不審に思ったら契約する前に、貸金業の登録事業者であることを確認しましょう。

トラック担保融資以外に利用しやすい融資を探している場合は、カードローンやノンバンクのビジネスローンなども検討してみてください。