あけましておめでとうございます。
本年も株式会社アクト・ウィルをどうぞ宜しくお願い申し上げます。
昨年発生した新型コロナウイルスの感染症拡大は、今年に入っても止まることを知らず、依然として猛威を振るい続けています。
日本国内においては、昨年11月以降「第3波」と呼ばれるほどの流行が到来しており、東京都では1日あたり1000人以上の新規感染者数が報告されることも珍しくなくなりました。
そんななか、今月7日には1都3県に、13日には7つの府県に緊急事態宣言が再発出。
緊張感が漂う中で事業のリスタートをきられている事業主の方も多々おられることでしょう。
今後も、しばらくは出口の見えない状況が予想されますが、まずは身近でできる感染予防対策を再度徹底しながら、慎重に事業の継続を図っていきたいものです。
新型コロナに便乗した詐欺行為が多発
さて、生活や経済に脅威を与え続ける新型コロナウイルスの感染症拡大ですが、その不安と緊張につけこむような、さまざまな詐欺行為が目立つようになってきており、警視庁も積極的に注意喚起を呼びかけています。
新型コロナウイルスに便乗して法外な金額でマスクや消毒液を売りつける行為や、特効薬と称した未承認の医薬品の販売などがありますが、中でも顕著にみられるのが投資詐欺です。
最も被害に遭われているのは主に高齢者の方々ですが、最近では事業資金の調達に窮した事業主の方々に呼びかける投資詐欺の横行が目立っているようです。
その手口は、未公開株や社債、外国通貨の取引やファンドへの投資勧誘といったようなもので、
「高配当・高利回り」
「元本保証」
「必ず儲かる」
といったような大げさなフレーズを巧みに操って勧誘し、架空の社債や未公開株の購入や登録料を名目にした金銭をだまし取るものです。
電話やメールのほか、SNSによる手口も増加
たとえば、投資コンサルティング会社の経営者を名乗る人物が、電話やメールで出資を呼びかける行為があります。
「新型コロナ渦を逆手にとった事業なので、必ず利益が出る」「月利2〜4%の配当と元本保証は確実」などという何の根拠もない説明を繰り返します。
最初こそ訝しむものの、繰り返される「嘘話」は次第に「おいしい話」へと頭の中で無意識に変換されていき、ついつい出資の決断を下してしまうというわけです。
このような手口は投資詐欺行為の常套手段であるほか、利益増大の難しさを知る事業主の方々であれば、冷静な判断によって難なくかわせるものです。
しかし、現在のような先行きの見えない国難と、そこから生じる経営不振や営業不振が絡み合うことによって不安と緊張が高まれば、冷静さを失って「楽して利益を得る道」を模索しがちになることから、普段はいぶかしむような嘘の投資話であっても信じ切ってしまいます。
また、電話やメールによる直接的な勧誘だけでなく、SNSを活用して無作為に出資者を募る詐欺行為も、新型コロナの感染拡大を機に急増しているようです。
個人トレーダーやディーラーを名乗る人物によって「絶対に」「必ず」「確実」といったフレーズを用いた勧誘や、架空の成功事例などが投稿され、その投稿にリプライやイイネをすれば、ダイレクトメッセージによって出資までの具体的な説明が始まるといった流れです。
あからさまに勧誘を呼びかける投稿だけでなく、表面上はビジネスパートナーや経営者仲間を募っておきながら、新型コロナ渦の不安や心配事を共有するなどの気心を許せる関係性の構築に成功したタイミングで、嘘の「共同出資」や「共同事業の提案」などを呼びかける手口もあるようです。
絶対に儲かる「おいしい話」など絶対にない
これらのような詐欺行為の被害にあわないためには、何よりも“絶対に利益が生まれるなどという「おいしい話」は絶対にない“ということを肝に銘じる必要があります。
至極当たり前の心がまえではありますが、前述した通り、先行きの見えない不安の中に身を置いていれば、普段は身についているはずの冷静さを失いがちになり、当たり前の心がまえも簡単に揺らいでしまうものです。
ですが、経営や事業の継続を脅かすほどの厳しい状況が続く今だからこそ、もう一度冷静になってそれらを見つめなおし、多大なるリスクや困難を背負った中でも、簡単には倒れない企業力を培うにはどうしていくべきかを熟考するチャンスだと捉えるべきです。
そんな中で、絶対にありえない「おいしい話」に乗ってしまうことは、事業主の資質のなさを露呈するようなものであり、失格の烙印を押されてしまっても致し方ないといえるでしょう。
もちろん、どのような詐欺行為においても、最大の悪は詐欺行為を働くものです。新型コロナにかかわらず、人の不安や弱みにつけこんで欺く行為は絶対に許されるものではありません。
しかし、その被害にあわないためには、冷静に詐欺行為を見抜ける識別眼と、絶対に乗らないという確固たる信念を、私たち自身が身につけなければならないといえます。
「おいしい話」に惑わされることなく、どのような困難の中でも試行錯誤を凝らして地道に利益を生み出そうとする“強い”事業主の方々を、私たち株式会社アクト・ウィルは全力で応援していきます。