有名実業家やタレント、ミュージシャンやスポーツ選手など、今や多くの著名人がこぞって開設しているオンラインサロン

このように言うと、オンラインサロンを開設できるのは、まるで知名度の高い人たちだけに限定されるようにも思えますが、実はそうではなく、誰でも自由に開設することができます。

また、著名人が主催者を務めるオンラインサロンが何かと話題になることから「オンライン上で展開される有料のファンクラブ」「ファン同士の交流の場」などのイメージを持たれがちですが、設定するテーマやコンセプトによっては、ビジネスコンテンツとして活用することもできるため、最近では、一般の起業家や中小企業の経営者の方が積極的に運営しているケースも目立つようになっています。

そこで今回は、オンラインサロンの始め方を紹介するとともに、それにあたっての注意点についても触れていきたいと思います。

オンラインサロンとは?

オンラインサロンとは?

まずはオンラインサロンがどのようなものなのか確認していきましょう。

オンラインサロンとは、主催者がメルマガやSNSなどを通じて情報やノウハウを公開したり、主催者と参加者、または参加者同士がメッセージ機能を通じて交流を図ったりすることのできる会員制のコミュニティです。

いわゆるクローズドのコミュニティであることから、主催者には一般に公開されていない情報やノウハウの公開が求められるとともに、会員も希少性や価値の高いそれらを求めて入会することになります。

また、オンラインサロンの中には無料で会員になれるものも存在するようですが、基本的には有料制であるため、主催者は会員が支払う料金に見合ったサービスやコンテンツの提供を常に意識して継続していく必要があります。

そのようなサービスの性質上、やはり知名度や影響力の高い著名人や、特定の分野におけるプロフェッショナルが運営するオンラインサロンの人気が高いことは当然だといえます。

ただ逆を言えば、たとえ世間的に名の知られていない一般の人であっても、ある特定の分野における専門知識や経験が豊富にあり、希少性や価値の高い情報やノウハウを公開することができるようであれば、会員数を獲得することは十分に可能であるといえます。

オンラインサロンの始め方

オンラインサロンの始め方

ここからは、実際にオンラインサロンを開設するまでのステップをご紹介していきます。

テーマ・コンセプトの設定

まずは、「なぜオンラインサロンを開設するのか」「何を発信するのか」「ターゲットはどのような層なのか」といったテーマやコンセプトを決めることから始める必要があります。

これは起業に置き換えるなら「経営方針」や「事業内容」の設定です。

したがって、テーマやコンセプトが明確でないオンラインサロンは「何をやっているか分からない会社」と同等の存在ともいえるため、当然ながら会員が集まるわけがありません。

テーマとコンセプトは、オンラインサロンにとって重要な幹となりますので、明確性と具体性をもたせて設定するようにしましょう。

サロンのタイプを設定

オンラインサロンと一言で言っても、そのタイプは様々です。

主催者が知識やノウハウなどの情報を会員に向けて一方的に発信し続けるのみのタイプもあれば、主催者が発信する情報を基に主催者と会員、または会員同士がメッセージ機能やビデオチャットなどを通じて積極的に交流を行うタイプもあります。

テーマやコンセプトはもちろん、自身の裁量なども考慮に入れた上で最適なタイプを設定しましょう。

③会費の設定

テーマ・コンセプト・タイプが決まったら会費の設定を行いましょう。

もちろん、無料会員制のオンラインサロンを開設することも可能ですが、悪質な言動を繰り返すようなマナーの悪い会員が増加して、積極的にサロンを楽しもうとする会員に不快感を与えてしまう恐れがあります。

ですので、たとえば月額1000円以上など、発信する情報やタイプに見合った会費を設定して会員の絞り込みを行い、会員が余計なストレスを感じることなく楽しめる良質なオンラインサロンの運用を目指すようにしましょう。

④運営方法の選定

上記のような「オンラインサロンの基盤」が定まれば、次はいよいよ運営方法の選定です。

運営方法の選定というと少しわかりづらいですが、簡単にいえばオンラインサロンを運営するプラットフォーム(Webサイト)の作成のことです。

これには主に2つの方法があります。

ひとつは、「既存のプラットフォーム」を利用する方法です。

「DMMオンラインサロン」や「Campfire Community」が提供する既存のプラットフォームを利用すれば、難しい知識や作業も必要なく簡単にオンラインサロンを立ち上げることができるほか、決済システムや顧客管理機能も整っているため、運用に際しての手間も省けます。

ただし、サービスの利用手数料の発生や審査や規約が存在するほか、プラットフォームの形式やデザインを自由に設定できないといったデメリットもあります。

もうひとつは「自前のプラットフォーム」を作成する方法です。

既存のプラットフォームを利用するだけでなく、独自ドメインの取得やワードプレスなどで自らプラットフォームを作成して、オンラインサロンを開設することも可能です。

この方法であれば、サービスの利用料が発生することはないほか、既存のプラットフォームのように審査も規約もありませんので、自由度の高いオンラインサロンを開設できます。

一方で、一からプラットフォームを構築していかなければならないため、立ち上げまでに時間がかかるほか、決済や顧客管理は主催者自身で行う必要があるといった煩わしさもあります。

まとめ

まとめ

オンラインサロンを運用すれば、自身が持つ知識やノウハウ、経験の発信によって知名度や影響力の向上を目指せるほか、会員との交流を通じて新たな人脈の拡大や、思いがけないビジネスプロジェクトに発展することもあります。

また、会員数が増えれば増えるほど、大きな収益を得ることも可能です。

開設自体は決して難しい作業ではなく、たとえ会員数が増加しなくても大きな損失を被るわけではありませんので、希少性や価値の高い知識やノウハウを公開できる自信があれば、一度チャレンジしてみるのも良いかもしれません。